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「決算発表」集中の5月15日、RIZAP、JDI、児玉化学工業、オンキヨー、大塚家具、スルガ銀行、注目の開示を総まとめ

5/16(木) 15:35配信

東京商工リサーチ

◇JDI 粗利赤字、自己資本比率0.9%、GC注記
 経営再建中の(株)ジャパンディスプレイ(TSR企業コード:294505385、東証1部、以下JDI)は5月15日、2019年3月期決算を発表した。
 スマートフォン向けに開発した狭額縁の液晶「FULL ACTIVE」の販売が振るわなかったことに加え、車載やノンモバイル関連商材も想定を下回ったため、連結売上高は6366億6100万円(前期比11.3%減)だった。
 損益は、前期(2018年3月期)に実施した1423億円の構造改革の効果で固定費負担は軽減されたものの、減収要因が先行し、営業利益は▲309億8900万円(前期は▲617億4900万円)を計上。モバイル向けの商材を製造する白山工場の資産を再査定し、特別損失で751億円の減損損失を計上するなどした結果、最終利益は▲1094億3300万円(同▲2472億3100万円)となった。

粗利率がマイナス、自己資本比率は0.9%
 2018年3月期の減損により、JDIは2019年3月期の黒字化を目指していたが叶わなかった。むしろ、事態は深刻化している。
 2018年3月期(通期)▲0.4%だった総利益(粗利)率は同期の減損により、2019年3月期第1四半期に1.2%まで回復。第2四半期6.6%、第3四半期は6.1%と推移したが、第4四半期は▲4.4%とマイナスに転落した。
 今期(2020年3月期)は白山工場の減損効果が表れるが、上半期(4-9月)の売上高は前年同期比約10%の減収を見込んでおり、引き続き精彩を欠いた粗利率になる可能性がある。事業会社の粗利率マイナスは異常事態だ。

台中連合との交渉進捗に不安の声
 JDIは4月12日に、台中連合の「Suwaコンソーシアム」から最大800億円の金融支援を受けると発表した。当初の予定では、4月中に「最終的な合意に至る予定」(JDI)だったが遅れている。
 また、JDIは2019年3月期決算で継続企業の前提に関する注記(GC注記)が記載された。5月15日のアナリスト向けの決算会見で大島隆宣・常務執行役CFOは、GC注記の理由について「監査法人がSuwaのディールに不確実性があると判断した」旨の発言をしている。
 また、白山工場の751億円の減損についても、Suwaコンソーシアムとの連携で販売先の開拓が進むとの前提に立てば不必要だったのではないか、との見方も出ている。
 JDIは金融支援スキームの破談はないとの立場だが、度重なる最終合意の延期に取引先は困惑している。取引先からは「もはや過去の決算分析に何の意味も感じない」との声も聞かれ、Suwaコンソーシアムとの交渉の進捗を固唾を呑んで見守っている。

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最終更新:5/16(木) 19:36
東京商工リサーチ

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