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【特集】モスクにドバイ旅行に書道まで 「アラビア文化」に魅せられた人々

5/16(木) 14:06配信

MBSニュース

学院で年に10回開催されるという「アラビア書道」の講座。習っているのは、始めたばかりの人から30年近く通う人まで。

講師を務めるのは山岡幸一さん(65)。40年ほど前にサウジアラビアで駐在をしていたときにアラビア文字と出会い、アラビア書道を始めました。指導を始めてから約15年。いまでは関東や関西を中心に17か所に教室を構え、生徒の数は300人を超えました。アラビア書道を始める理由は様々です。

「エジプトに旅行に行ったときに初めてアラビア文字を見まして、うわーきれいって思ったんですけれど。全然読めないです。(Q.読めなくても楽しい?)楽しいものですね。そこに普遍的な美しさを感じるので」(アラビア書道歴7年 日本書道家・50代)

「日本の書道とは全然違いますし、文字の曲がった感じとか。漢字とかにはないかなって」(アラビア書道歴1か月 会社員・24歳)

毛筆ではなく「竹の筆」で書くというアラビア文字。アルファベットのような28文字からなり、文は右から左へ書きます。文字同士が連なるのがアラビア文字の特徴です。もともとイスラム教の聖典コーランを正しく書き写すために始まったとされるアラビア書道。求められるのは“正確な形”だといいます。

「日本の書道っていうのは結構個性が出る感じがするんですが、このアラビア書道の場合、勝手に伸ばしたり、点の打つところを書き違えたりするとまずいので、読み間違えたりするとコーランの内容が間違って伝わったりするので、これはしっかりと書き方を決めてます」(山岡幸一さん)

正しく書けるようになるまでに10年以上もかかるといわれていますが、ゆくゆくは芸術的な作品を描けるまでになるといいます。

「違うからこそおもしろい」アラビアとの文化交流を絵本で

この書道をきっかけにアラビアとの文化交流を深めている片桐早織さん(53)。片桐さんが熱中しているのは「絵本」です。自宅には中東の各国で出版された約1500冊ものコレクションがあります。ついには翻訳家として日本の昔話をアラビア語に訳し、自ら描いた絵本を出版するまでになりました。きっかけは7年前、小学校でスーダンから来た女の子に日本語を教えていたときのことでした。

「図書館に連れて行って『どれでも好きな本を選んでごらん』って言ったんですよ。そしたらその子がすごくたくさんの本を選んだんだけど、開いてみると結構イスラムの教え的には受け入れられないっていうので、すぐに本を閉じちゃうんすよ」(片桐早織さん)

イスラム教の教えでは、肌の露出や肌の色の違い神様を人間の姿に表現することなどはタブーとされています。そのため、片桐さんは問題になる場面を省いたり表現を変えたりして、ムスリムの子どもにも絵本が伝わるよう工夫しました。例えば、昔話の「ももたろう」は…

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最終更新:5/16(木) 14:06
MBSニュース

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