ここから本文です

浅草の人気「瓦割り」専門店、超読書家の店主が「屋号」に込めた思いとは

5/16(木) 11:30配信

アーバン ライフ メトロ

女性でも簡単に割れる!

 東京で働いたり、暮らしたりしていると、仕事や家庭など、なにかとストレスがたまりがちです。かといって、日々の生活に追われ、「短時間でストレス発散できる」場所もなかなか見つかりません。そのような人たちにピッタリなお店が、実は浅草にあるのです。

「瓦割り」の種類はこんなにある!

 その名も「カワラナ」(台東区浅草)。2017年4月にオープンした同店で体験できるのは、空手家のパフォーマンスでおなじみの「瓦割り」です。

 瓦割りは店内に併設されたスペースで、手を傷めないよう、専用のグローブを使って行います。使用するのは厚さ1~2cmの「のし瓦」という種類の瓦。裏面の真ん中にあらかじめスリットが入っており、女性でも簡単に割れるようになっています。

 基本料金は1枚500円、5枚2000円、10枚3900円です。男性は10枚、女性は5枚を選ぶ人が多いとのこと。2019年5月現在の最高記録は男性38枚、女性16枚となっています。

 多くの枚数を割るためには、腕力にまかせて割ろうとするのではなく、野球の遠投時の投球フォームのように体全体を使って、拳に全体重をかけるのがコツ。

 浅草という土地柄やサービスの珍しさもあり、利用者はインバウンド(訪日外国人)が多いと思いきや、大半は日本人だといいます。その半分以上が20~30代女性とのこと。皆さん、相当ストレスが溜まっているんでしょうか。

想像以上に爽快、ビジネスにしてしまうほど

「以前、インパクトのあるお客さんがいらっしゃいました。とてもおきれいな女性だったのですが、瓦の前に立ったまま割らずに、2~3分間ブツブツつぶやいているんです。肝心の内容は聞こえなかったのですが、本人いわく『憎しみを思い出している』と。すごいですよね。その分、割ったときの顔がとんでもなく晴れやかでしたが(笑)」

 笑いながらこう話すのは、「カワラナ」を運営する合同会社ハハハ代表の川口民夫さんです。横浜出身で、高校・大学時代はバックパッカーとして、世界60か国以上を旅していたとか。そのときの経験を生かして、同店をオープンしたのだそうです。

「行く先々、面白い場所もあれば、やることがなくてつまらない場所もあったんです。やっぱり違う土地にいったら楽しみたいじゃないですか」

 そんななか、瓦割りをビジネスに選んだのは、自分がかつて体験し、「ありえないほどの爽快感」を味わったからだといいます。

「興味を持ったのは、2016年の4月にテレビで瓦割りをしている番組を見てからです。インターネットで調べたら、『石川商店』という、戸越銀座にある屋根工事専門の業者さんが『かわら割り道場』というのをやっていたのを知りまして。すぐに行って体験したんですけど、もうね、想像以上に爽快で。30数年間生きてきましたが、一撃で瓦をぶっ壊すあの高揚感はハンパなくて(笑)」(川口さん)

 その後、「石川商店」が高校時代の同級生の実家だったことが判明。共通の友人を通じてコンタクトをとるようになり、今では「カワラナ」に瓦を卸してもらう間柄になったといいます。

 そんな川口さん、実は2018年まで大手サービス企業に勤めるサラリーマンでした。「カワラナ」はその仕事のかたわら、土日祝日を利用して運営していたといいます。今後は瓦割りだけでなく、さらなるビジネスの拡大を視野に入れています。5月7日(火)には、カワラナの兄弟店「居合抜刀 カタナバ」が火曜日限定でオープンしました。

「当社のミッションは『楽しく暮らす人を増やすこと』。『カワラナ』は気軽にストレス発散のできるお店として知られるようになりましたが、私はお客さんにただ楽しくなってほしいだけなんですよ(笑)」

1/2ページ

最終更新:5/16(木) 11:31
アーバン ライフ メトロ

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事