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いつかは卒業、そこに儚さ…、元アイドルネッサンス・原田珠々華のいま:インタビュー

5/16(木) 11:16配信

MusicVoice

 子供でもない、大人でもない。等身大で描いた曲を、彼女は同世代の人たちに寄り添うかのように優しい音色を立てて歌う。16歳のシンガーソングライター、原田珠々華。2018年に解散したアイドルグループ・アイドルネッサンスのメンバーだった。「アイドルグループをやってもいつかは卒業する。そこに儚さを感じて…」。そう思い決めたシンガーソングライターの道。当初は不安もあった。しかし今は自信をもって歌っている。若い世代に寄り添う音楽を目指しているという彼女の思いを聞いた。【取材・撮影=木村陽仁】

いつかは卒業…そこに儚さ

 「私も含めて若い人たちは、周りと比べてしまい自己嫌悪になっていると思うんです。でもそれは周りには分からない悩み。そういう人たちと思いを共有したい。皆同じだよ、大丈夫だよと伝えたい。寄り添いたい。そうした思いを曲にも込めたい」

 原田珠々華、16歳。アイドルグループとして活動していた彼女は今、シンガーソングライターとして活動する。

 会議室の一室、白色のテーブルに手を置き、静かに質問に答える。時折笑みを浮かべる。本人曰く社交的な方ではない。ただ、表情には見せないが、言葉の端々にしっかりとした芯を感じる。今の自分が何をするべきかを常に考え、自問自答している。そうして作られる等身大の曲には静かな力がある。

 「アイドルネッサンスは歌を大事にしているグループでした。解散で希望は失って…」

 2018年2月に解散したアイドルネッサンス。それまで候補生だった原田は2016年に正式加入した。当時、中学2年生だった。しかし、わずか2年でその活動を終えることになった。再びアイドル グループで活動するという道もあったはずだ。しかし、彼女はシンガーソングライターの道を選んだ。

 「アイドルグループをやってもいつかは卒業する。そこに儚さを感じて…」

 小学6年生の時にギターに触れた。本格的に始めたのは中学3年生の時だった。アイドルネッサンス時代にはSNSを通じて弾き語りを披露したこともあった。グループが解散した年の6月、TOWER RECORDS初の所属アーティストとして活動を再開した。アコースティックを弾き語ることが本業になった。「やればやるほど難しさを覚えて…」。当時は苦しみもあった。

 「アイドルは決してメンタルは強くないですよ」

 アイドル時代、彼女を支えたのはファン、そしてメンバーだった。ひとりで戦うことに不安もある。

 「ひとりになったことで寂しさもありました。ひとりでやって気が付くのは、メンバーの存在がパフォーマンスにも繋がっていたんだということ。見られているものは全部自分への評価にもなりますし、だから、もっと頑張らないといけないと自分を追い込んでいます。だけど正直、苦しい」

 しかし、そうした葛藤はシンガーソングライターには必要な体験だ。

 「苦しい感情に対して、ネガティブには捉えていないです。むしろそういう感情がなければ曲は作れないと思っています。ネガティブな要素もポジティブになれる。一言で変われる。マイナスの言葉を使ったらメジャーコードを使用したり。最初はネガティブだったけど書き出していったら未来へのポジティブな曲になっていることもあります」

 彼女にとって曲作りは、自分の考えを整理するためでもあるという。

 「歌詞そのものは計算して書いていなくて、思ったことをありのままに書いていったら考えがまとまっていて、嫌なことがあったとしても、曲になったら前向きなものになっています。たぶん曲を作る作業で消化しているんだと思います」

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最終更新:5/16(木) 11:16
MusicVoice

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