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20億円市場の「水素ガス吸入器」、水素市場再興の切り札に !?

5/16(木) 11:50配信

健康産業新聞

 ブームから2年で4割の縮小と厳しい環境下にある水素商材市場。その中にあって、今期大きく市場を伸ばしそうな「水素ガス吸入器」。市場に登場したのは5~6年前と、他の水素商材に比べると歴史は浅いアイテムながら、2016年11月に厚労省の先進医療Bに水素ガス吸入療法が承認されたことで注目が高まり、新製品も続々登場。TV番組で放映される機会も増え、市場再興の切り札として期待される。

 水素ガス吸入器とは、本体で生成した水素ガスおよび、水素・酸素の混合ガスを、チューブ等を通じて鼻や口から吸入するアイテム。元々は大型装置が医療機関などで使用されていたが、2014年頃から一般市場でも流通が始まり、エステサロンやスポーツクラブ、治療院などでの吸入サービスの提供や、水素吸入専門サロンなども登場し、徐々に認知度を高めている。なかでも市場の後押しとなったのが、2016年11月に水素ガス吸入療法が厚労省の先進医療Bに承認されたこと。これを受け新規参入企業が急増、製品バリエーションも広がり、ヘリックスジャパンやアスクレピオス医学、アースエンジニアリングが展開する従来の大型装置に加え、アクアバンクの『KENCOS3』、イズミズの『ラブリエエラン』のように携帯性に優れた小型から、ドクターズチョイスやゼロ、ミンテンテックなどが販売する卓上型まで、利用シーンに合わせたアイテムが誕生している。とはいえ、一般消費者の間で「水素を吸う」という認知度はまだ低く、アスリートや芸能人など健康・美容に対する意識が特別高い層、病院のレンタルで自宅治療で使用している層など、一部の層が使用しているのが現状。本紙調査では、2018年の水素ガス吸入器の市場規模は20億円前後と、市場全体の1 割程度だ。こうした中、水素ガス吸入器の市場拡大に向け、製品の信頼性を高めるべく、一部のメーカーを中心に、エビデンスの構築を進めている。ヘリックスジャパンでは、山梨大大学院と共同で、アスリートに対する水素ガス吸入の有用性、東京大学とアルツハイマー病に対する有用性、くまもと県北病院機構玉名地域保健医療センターをはじめ複数の医療機関と共同で、がんの免疫療法としての有用性などについて研究を進めており、昨年来、成果の一部を論文等で次々と発表している。アクアバンクでも昨年、西之表市(種子島)、国立大学の専門家との産学官連携で、住民の中から軽度認知障害(MCI)が疑われる高齢者を抽出、1ヵ月間にわたり水素吸引連用試験を実施した結果、連用前後で脳機能改善、血管年齢の若返り、抑うつなどのデータを取得、3 月の学会で発表した。最近では、水素ガス吸入器がTV番組で取り上げられる機会も増えており、3月20日のテレビ東京の「Newsモーニングサテライト」では、前述のアクアバンクの取り組みが大々的に放映された。同社の竹原社長は、今期の売上高は前年比で数倍増を見込むなど、水素ガス吸入器の主要各社のほとんどが今期の増収を予想している。既報の通り(1666号)、今期の水素商材市場では6割の企業が増収を見込んでおり、市場再興が期待される。その切り札として水素ガス吸入器の今期の動向から目が離せない。

最終更新:5/16(木) 11:50
健康産業新聞

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