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突然の解雇、敗北、リベンジ、若手への嫉妬…20歳の挑戦者と闘う36歳。青木真也はなぜリングに立ち続けるのか

5/16(木) 17:37配信

BuzzFeed Japan

友だちはいらない。たった一人で闘ってきた。青木真也。現在、36歳。第8代修斗世界ウェルター級王者。第2代ONE世界ライト級王者。第6代ONE世界ライト級王者。アジア格闘技興行ONEチャンピオンシップ日本大会王者。数々のタイトルを手にしてきた。それでもまたリングの上に立っては血を流す。17日にシンガポール・インドアスタジアムにて開催される『ONE:Enter the Dragon』では、20歳のクリスチャン・リーと闘う。強くて、ストイックで、酸も甘いもかみ分けた。孤独に負けそうで、思わず枕を抱きしめる夜もある。なぜ、勝負に挑み続けるのか。【BuzzFeed Japan / 嘉島唯】

試合に出たくない。2年前に破れた相手に闘うのはつらかった

――格闘技を仕事にしているとトラウマが生まれそうだと思うのですが、青木さんの場合はどうでしょうか? 殴られたら痛いし、負けたらつらいし。

ある。1回負けると、もう全部がダメな気になる。2017年11月に負けて。でも、また別の試合が控えていて。一番やりたくなかった……2018年の試合は。

入場ゲート前まで「やりたくないな、つらいな」と本気で思ってて。ただ、日本から友だちがシンガポールにまで応援に来てくれているのを見て、なんとかふんばれました。

そこで勝って、自信をつけて、また7月には試合。

――体が痛みを記憶していることは?

あると思います。恐怖って何種類かあって、単純な生物的な恐怖がまずひとつある。でも、もっと怖いのがメンツを失うこと。自分がやってきたことや存在を否定される怖さ。他には自分の実力がしっかり出せない恐怖とか。

今日はどの恐怖が強いだろうか。だったら、どうやって精神を持ち直そうか、と考えてます。

――2017年に自分を負かした相手とリベンジマッチをしたのが2019年の3月31日ですよね。

すごく怖かった。

――どんな気持ちなんですか? 自分が一度負けた人と闘うのは。

勝ち負け以上に、プレッシャーが大きかったですね。あと、2年前に負けて、それから背負ってしまった枷みたいなものが確かにあって。それがしんどかった。

正直、逃げたかった。でも、自分の試合がイベントのメインだし、とにかくやらなきゃいけない。できる限りのことをやって、自分の最高のパフォーマンスを出して終わりたい。そう自分を説得してました。

――勝って、どうでした?

嬉しかったと思うじゃん? ほっとしただけだった。綱渡りを渡りきったような気分になった。達成感みたいなものは、あまりない。

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最終更新:5/16(木) 17:37
BuzzFeed Japan

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