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【岡山から伝えたい】「住民の危機意識足りない」豪雨の初動対応、情報伝達に首長ら苦慮【再配信】

5/16(木) 14:50配信

山陽新聞デジタル

【再配信:内容は2018年10月11日の初出時点のものです】

 各地に大きな被害をもたらした西日本豪雨から3カ月が経過。61人が亡くなり、約8000棟の住宅が全半壊した岡山県内でも生活再建に向けた動きが本格化する中で、自治体の初動対応が適切だったかどうかの検証も急務となっている。被災地の地元メディアである山陽新聞社が、岡山県と県内全27市町村の首長に行ったアンケートや、特に被害が大きかった倉敷、岡山、総社の3市長インタビューをもとに、初動対応に関する課題を探った。

【写真】真備町地区の復興計画を説明する伊東倉敷市長

対象者のうち避難したのは0.4%だけ

 アンケートでは、災害時に自治体が住民に伝える避難情報に関し、岡山県内の約6割に当たる16市町のトップが伝達方法を見直す方針だと答えた。西日本豪雨では、避難情報が実際の行動につながらないことが問題となっており、各自治体が効果的な情報発信の在り方を検討している実情が浮き彫りになった。

 県内の自治体は、メールや防災行政無線などで避難情報を伝えている。県の集計では、7月6日発生の西日本豪雨で17市町村が避難指示を発令。このうち、同10日時点で県に避難状況を報告した8市町では、指示対象者91万2649人に対して避難者は3974人で、わずか0・4%にとどまった。

 避難情報の伝達方法について、「見直す」は10・7%、「見直す方向」は46・4%で計57・1%を占めた。「見直さない」「見直さない方向」は計32・1%だった。具体的な見直し内容では「災害用FMラジオの整備」(赤磐市)、「防災行政無線の受信機の各戸配布」(矢掛町)などのほか、「情報を分かりやすくする」(岡山市)といった意見が目立った。

 また、初動対応で最も苦慮したことは「住民への情報の伝達」が42・9%でトップ。住民がなぜ避難しなかったかを尋ねる設問(複数回答)では「住民の危機意識が足りなかった」が92・9%で最も多かった。

 倉敷芸術科学大の坂本尚史教授(災害危機管理)は「多くの自治体が発信の在り方を模索している姿が垣間見える。自主防災組織と連携して個別訪問で避難を促すなど、地域を巻き込んだ取り組みにつなげることが重要」と指摘している。

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最終更新:5/16(木) 14:50
山陽新聞デジタル

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