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<ライブレポート>ターリ、初単独来日公演を開催 公私に渡るパートナーであるホセ・ジェイムズも登場

5/16(木) 15:15配信

Billboard Japan

 衣装はタイトフィットな深紅のドレス。ぱっと見はチャイナドレスっぽいのだが、ボトムはフレアーなパンツになっている。妖艶かつパッショネイトな佇まい、だろうか。

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 その衣装が象徴するような、ターリの初めての単独来日公演だった。驚いたのは、CDで聴くよりもずっと声がよく出ていたこと。透明度が高く、情熱的な歌声が、もう最初から会場に響き渡る。リズムのメリハリも利いていて、この3月に発売になったデビュー・アルバムの『アイ・アム・ヒア』は随分と無難な仕上がりにしちゃったんだなあと思うくらいだ。

 プログラムの中盤には公私に渡るパートナーであるホセ・ジェイムズがステージに現れ、『アイ・アム・ヒア』で共演した「スター」と、ホセのレパートリーである「リヴ・ユア・ファンタジー」、「トゥ・ビー・ウィズ・ユー」の3曲を聴かせる。この他のメンバーはドラマーとキーボード奏者のふたりで、『アイ・アム・ヒア』の中でも出色のナンバーである「カリフォルニア」は、ターリがグランド・ピアノを弾きながらひとりでまかなっていく。

 印象が強いのはやはり、デビュー作でも聴かれるジューイッシュなメロディー・ラインだろう。クレツマーのアルバムを出したことがあるドン・バイロンのようなニューヨーカーもいるが、ポップ系のシンガー・ソングライターとして、ターリほどユダヤ的なメロディーを歌う人は記憶にない。アヴィシャイ・コーエンやニタイ・ハーシュコヴィッツらの活躍によってイスラエル発のジャズが熱い昨今だが、もしかしたらターリは、ジューイッシュR&Bという新しい境地を開いていくアーティストになるんじゃないか。そんなことを思わせるパフォーマンスが聴かれたのだ。

 アンコールでは再びホセ・ジェイムズがステージに現れ、「何年も前にふたりで書いたんだけど、まだレコーディングしていない曲」をデュエットしてくれた。ターリとホセの出会いは7年前とのこと。音楽界に新しいカップルが生まれたことを示すふたりの姿にも、とても微笑ましい気持ちになる夜だった。

Text by 宮子和眞(みやこ・かずまさ)
Photo by Yuma Sakata


◎公演情報
【ターリ
with special guest ホセ・ジェイムズ】
2019年5月15日(水)
ビルボードライブ東京<終了>

2019年5月17日(金)
ビルボードライブ大阪

最終更新:5/16(木) 15:15
Billboard Japan

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