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(朝鮮日報日本語版) 6月の韓米会談で韓国側の関心は「北との対話」、米は「FFVD」

5/16(木) 22:19配信

朝鮮日報日本語版

 韓国大統領府(青瓦台)は、トランプ米大統領の来月末の訪韓が、膠着(こうちゃく)状態に陥っている米朝交渉を再開させる契機になるものと期待している。トランプ大統領の訪韓の前後に4回目の南北首脳会談を実現させ、米朝首脳会談に結び付ける構想を抱いているという。問題は、このところ相次ぐ北朝鮮のミサイル挑発によって、米国政府内外のムードが強硬路線にシフトしていることだ。また、北朝鮮は韓国に対して「出しゃばった仲裁者の振る舞いはやめて、民族の味方になれ」と批判を続けており、見返りを求めずに会談に応じるかどうかも未知数だ。

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は4月11日にワシントンで開催された韓米首脳会談で、4回目の南北首脳会談の開催計画を明かすとともに、トランプ大統領の訪韓を要請した。しかしトランプ大統領は訪韓の可否や時期について何ら反応を示さず、1か月たってようやく返答した。北朝鮮も、南北首脳会談の提案に返答する代わりに短距離ミサイル挑発という形で反応してきた。トランプ大統領の正確な訪韓日程はこの日は発表されなかったが、韓国大統領府はひとまず安堵したようだ。韓国大統領府の幹部は「訪韓日程は今後外交ルートを通じて協議することにした」と説明した。外交関係者の間では、2017年の国賓訪韓の際にトランプ大統領は天候悪化のせいで非武装地帯(DMZ)を訪問できなかったため、今回文大統領と共に訪問する可能性が高いとの見方が広まっている。韓国大統領府の関係者は「天候が悪くても、トランプ大統領は何度もDMZ訪問を試みるなど意欲を見せた」と話した。

 韓国大統領府はトランプ大統領の訪韓前に南北首脳会談の開催が決まって日程まで固まることを望んでいる。文大統領は今月9日、KBS放送での対談で「これから北朝鮮に積極的に会談を提案し、対話へと導く計画」と述べた。しかし北朝鮮への食糧支援以外に目ぼしい対北カードがないため、北朝鮮が南北首脳会談に応じるかは不透明だ。トランプ大統領は先月の韓米首脳会談で、開城工業団地と金剛山観光の再開について「今は時期ではないようだ」と否定的な立場を示した。4回目の南北首脳会談について、韓国大統領府の幹部は「具体的に発表できる事案があるときにお話しする」と述べた。韓米首脳会談の前に南北首脳会談を実現することが困難であれば、8月15日の光復節(日本による植民地支配からの解放記念日)前後の開催を目指すことも検討している。

 今回の韓米首脳会談で、北朝鮮の非核化方式をめぐる韓米の意見の隔たりを埋めることができるのかにも関心が集まる。先月の韓米首脳会談でトランプ大統領は、韓国政府の「米朝が包括的な非核化に合意し、北朝鮮の段階的非核化と米国の制裁緩和を同時に進める」という仲裁案(グッド・イナフ・ディール、十分に良好な取引)を事実上拒絶した。韓米はこの日も、首脳会談で非核化を議題とすることを発表した際、それぞれ異なる言葉を使った。韓国大統領府は「韓半島(朝鮮半島)の完全な非核化」としたが、米ホワイトハウスは「最終的かつ完全に検証された北朝鮮の非核化(FFVD)」と述べた。韓国大統領府の幹部は「韓国語を英語に直訳すれば、むしろ意味がうまく伝わらない場合がある。結局、意味は通じる」と話した。しかし、国際社会では韓国側が「北朝鮮の非核化」ではなく北朝鮮が主張し続けている「韓半島の非核化」という表現を使っていることについて、懐疑的な見方が少なくない。一方、韓国大統領府の幹部は「これまでのどの時期よりも韓米の協力は堅固に維持されている」と話した。

最終更新:5/16(木) 22:19
朝鮮日報日本語版

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