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JDI、千人削減 石川など国内で

5/16(木) 0:46配信

北國新聞社

 石川県内に生産拠点を持つ中小型液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)は15日、国内を中心に、9月末までに千人規模の早期希望退職者を募集すると発表した。グループ従業員の約1割に当たる人員削減となる。主力納入先の米アップルのスマートフォン需要減が響き、同日公表した2019年3月期連結決算は純損益が1094億円の赤字。5年連続の最終赤字に沈み、国内の本格的なリストラを迫られた。

 JDIは17年に発表した計画でこれまでに4千人近くの人員を減らしたが、大半は海外が対象だった。記者会見した月崎義幸社長(59)は追加策に関し「事業変化を考慮した場合、縮小は考えざるを得ない」と述べた。

 希望退職は詳細を4~6月期中に示した上で実施する。中国と台湾の企業連合傘下に入ることになり、必要な経費を賄うめどが立った。役員報酬や管理職賞与もカットし、年200億円程度の固定費抑制効果を見込む。月崎氏は4月、国内拠点の統廃合にも言及しており、引き続き検討する。

 中国でのスマホ販売鈍化が響き、3月期決算の売上高は前期比11・3%減の6366億円。本業のもうけを示す営業損益は309億円の赤字(前期は617億円の赤字)だった。

 純損益は、資産価値の引き下げに伴う752億円の特別損失が押し下げた。スマホ向け液晶パネルを製造する白山工場(白山市)の稼働率低下を織り込んだ747億円のほか、茂原工場(千葉県茂原市)も5億円弱の処理を迫られた。

 財務の健全性を示す自己資本比率は3月末時点で0・9%(18年3月末は13・1%)と債務超過寸前まで低下。投資家向けの決算短信には「継続企業の前提に重要な疑義が生じている」との注記がついた。

 健康上の理由で東入来(ひがしいりき)信博会長(70)は15日付で退任した。業績悪化に伴い17年に会長に就いたが、病気療養のため、今年3月末からは月崎氏が会長業務を代行していた。

 JDIは17年に4千人規模の人員削減と能美工場(能美市)の生産停止を発表。同工場はJDI関連会社のJOLED(ジェイオーレッド)が取得し、同社の能美事業所として20年の有機ELパネル量産開始を目指す。JDIは今年4月には中国と台湾の企業連合から総額800億円の支援を受けて傘下入りすることで合意した。

 国内では現在、白山工場、車載向けパネルを生産する石川工場(川北町)の石川県内の2工場のほか、千葉、愛知、鳥取各県に1工場の計5工場を抱える。従業員は本社と5工場合わせて約4千人という。

 白山工場は16年10月、約1700億円を投じて建設し、現在はスマホ「iPhone(アイフォーン)」の新型液晶パネルを製造。石川工場はフランス自動車部品大手のフォルシアと自動運転車向けの大型ディスプレーで協業し、20年以降の納入を目指している。

北國新聞社

最終更新:5/16(木) 0:46
北國新聞社

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