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DVを受けていた被告も“被害者”/専門家の見解

5/16(木) 22:50配信

日刊スポーツ

千葉県野田市立小4年の栗原心愛(みあ)さん(当時10)が1月に自宅浴室で死亡した虐待事件で、父勇一郎被告(41=傷害致死罪で起訴)の暴行を制止しなかったとして傷害ほう助罪に問われた母なぎさ被告(32)の初公判が16日、千葉地裁で開かれた。

憔悴(しょうすい)しきった様子で、心愛さんについて聞かれた時、涙声になる場面もあった。起訴内容を「間違いありません」と認め、検察側は懲役2年を求刑。即日結審した。判決は6月26日。

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児童虐待や若いカップル間のデートDVの予防、防止に取り組む、NPO法人「エンパワメントかながわ」の阿部真紀理事長は、夫からのDVを受けていたなぎさ被告も“被害者”だと指摘した。そして「長い間、暴力を受け続ける中で無力感を持っている。心愛ちゃんへの虐待を止められなかったのも事実かもしれない」との見解を示した。

阿部理事長は、DVの被害に遭っている女性は多数いるとした上で、「(傷害ほう助の)加害者として判決が出ることは、もしDVを受ける中で虐待を見過ごしたら、自分も加害者にされて逮捕されると、恐ろしい気持ちになると思う」とDV被害者の気持ちをおもんばかり、今回の裁判の難しさを語った。

さらに「親密だからこそ、逃げられないし離れられない上、他人の家のことは分からないので孤立していく」とDVの深刻さも指摘。「私どもは婚姻関係にいたる前のデートDVを防ぐことでDVや虐待をなくしたい」と訴えた。

最終更新:5/17(金) 22:16
日刊スポーツ

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