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老後資金準備の「きほんのき」 老後のためにお金を借りるのはあり?なし?

5/17(金) 17:50配信

ファイナンシャルフィールド

人生3大資金とは、「教育資金」「住宅資金」「老後資金」のことをいいますが、全てをバランスよく準備するのは、非常に困難です。昨今、晩婚化にともなう高齢出産も増えており、教育資金と老後資金を同時に準備せざるを得ないケースも少なくないからです。

そんな中、老後資金の準備方法の一つとして脚光を浴び始めた「iDeCo」の利用者が100万人を突破しました(2018年8月時点)。

今後も、公的年金に期待ができない反動で、加入者は増え続けるでしょうが、今回、このiDeCoのメリットを打ち消すようなニュースが流れました。今回は老後資金に注目してみましょう。

老後資金は借りてはいけない

今回のメリットを打ち消すニュースとは、iDeCoの加入者向け融資サービスが行われるという内容でした。加入者がこの融資を受けることによって、自動車の購入費や教育費など、まとまった資金需要に対応できるようにというわけです。

まずは、地方公務員団体から始めて、徐々に提供先を広げるということで、まだ実際に動き出しているわけではありませんので、詳細についてはわかりませんが、拠出する目的である「老後資金」のために、借金をするというのでは本末転倒です。

「公的年金に期待できない」→「貯蓄が必要」→「貯蓄がなかなかできない」→「借りることを考える」→「借りる」という流れになってきていることは否めません。

年金の受給権がある方は、年金を担保にして借りる、持ち家がある方は、リバースモーゲージなどで居住しながら生活資金を借りるなど、現状でも老後資金のために「借りる」選択肢があるのは事実です。

ただ、老後に借金があると、「返済できるのか」ということが一番問題になります。自分の寿命がわかる方は誰もいません。いくらかかるのかわからない、いくら返せるのかわからない金額を安易に「借りる」前に、他の方法が無いのか、まずは探してみてください。

iDeCoの特徴をおさらい

これまでも個人型確定拠出年金についてのメリット・デメリットについては、何度もコラムで触れていますが、おさらいしておきましょう。

メリットとしては、毎月決まった金額を積み立て、運用成果次第では、老後資金を多く積み立てることができるということ、そして、その掛金は所得控除の対象となり、運用の成果も非課税となる点です。もし、公務員が拠出金の上限14.4万円を積み立てるとすると、年43,200円の節税効果が得られます(税率30%の場合*注)。

ただ、例えば、企業型の確定拠出年金加入者の運用状況を見ると、預貯金や保険などの元本確保型投資信託等への拠出をする方の割合が54%となっています(出所:平成29年6月6日 社会保障審議会企業年金部会 確定拠出年金の運用に関する専門委員会資料)ので、必ずしもこのメリットを生かし切れていない現状がうかがえます。

このような運用益の少ない運用方法では、節税ができたとしても、その効果を管理手数料や信託報酬などの経費で打ち消すような運用をしているともいえるでしょう。
(注)所得によって税率が異なりますので、効果も異なります。

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最終更新:5/17(金) 17:50
ファイナンシャルフィールド

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