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相次ぐ交通死亡事故―気を付けるべきは何か 福山大・関根康史准教授に聞く

5/17(金) 23:12配信

山陽新聞デジタル

 全国で子どもらが巻き込まれる悲惨な交通事故が相次いでいる。東京・池袋で4月中旬、高齢者が運転する車にはねられて母子が亡くなり、今月8日には大津市で散歩中の保育園児らの列に車が突っ込み子ども2人が犠牲になった。ドライバーや歩行者が気を付けるべきことは何か。交通事故の分析や運転の安全性について研究している広島県福山市の福山大(広島県福山市)工学部の関根康史准教授に聞いた。

 ―相次ぐ事故についてどう考えるか。

 それぞれに原因はあるが、高齢ドライバーが絡む事故については研究結果から考えられる要因がある。高齢者を対象にした実験で、アクセルとブレーキの踏み間違いには身体的な衰えやペダルの位置が関係しているということが分かった。二つのペダルの間隔が狭い方が踏み間違いは起こりやすい。また、高齢になるにつれ、(ペダル操作に影響する)開いた足を閉じる動作がしづらくなることも要因として挙げられる。

 ―高齢者の免許返納をさらに促進するべきだとの指摘もある。

 電車やバスが不便なく通っている都会では可能かもしれないが、そうでない地域は買い物や病院へ行くのに車が必須であり、一概には言えない。自動ブレーキ装置などを搭載した「安全運転サポート車」のような高齢者でも安心して運転できる車をつくり、手に入れやすい価格で販売していくことも必要だ。

 ―歩行者が巻き込まれる事故の特徴は。

 広島県内で発生した横断中の歩行者の死亡事故を分析したことがある。外が暗い時間帯に見通しの良い道路で高齢者がはねられるケースが目立った。なぜ、見通しの良い場所で事故が起きてしまうのか。ドライバーと歩行者の両方が「まさかこの時間帯に歩行者はいないだろう」「車から見えているから大丈夫だろう」と思ってしまっていることが原因と言える。

 ―事故防止のためにできることは。

 ドライバーにはスピードの出し過ぎに注意しつつ、まさかという場所に歩行者がいる場合もあるとの認識を求めたい。歩行者は「見えているから大丈夫」という意識を持たず、目立つ服や反射材を着用してほしい。地域で夜間を想定した講習を開催し、一人一人がドライバー、歩行者の両方の立場になって考えることも大切だ。

最終更新:5/17(金) 23:12
山陽新聞デジタル

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