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パンを1枚焼くトースターに3万円-高級機種に人気、三菱電機も参入

5/17(金) 10:50配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): パンを1枚だけ焼くためのトースターが3万円。新興家電メーカーのバルミューダが2万円を超える製品で切り開いた高級トースター市場に三菱電機が参入した。

網の上に載せたパンをガラス管のヒーターの熱で焼く一般的な方式のトースターであれば価格は5000円程度で収まる。三菱電が4月25日に発売した「ブレッドオーブン」の店頭予想価格は約6倍の約3万円。

同社家電製品技術部の岩原明弘部長は高額になった理由について、ふたをする密閉構造にしたことや、ホットプレートのようなフラットなヒーターで上下両面から焼き上げる方式にしたこと、食卓の上に置くことなどを想定し本体が熱くならないよう断熱構造を採用したためだと説明した。

おいしいパンへの出費を惜しまない消費者の動向を踏まえ、炊きあがり方の調整に繊細さが求められる炊飯器製造で培った技術を活用して「おいしいトーストではなく、おいしいパン」を食べられる機器を目指した。水分や香りを閉じ込めて密閉して焼くことで、焼きたてパンのように耳まで柔らかい食感と甘みが出せるのが特徴だという。パンの厚みに合わせた庫内の温度調整も可能。

高額なトースターを開発しようと考えた背景には、ごはんよりもパンへの支出額を増やすという食生活の変化がある。野村総研の2018年の調査では、朝食にパン派が51%と、49%のごはん派を上回った。

発端は15年に新商品企画を集めるためのアイデア発表会で女性社員が出した提案。食卓の上に置いてもらうために木目調にしたのも発案した女性のこだわりだ。キッチンに新たな機器を置くスペースはないことが多く、平日は家族がそれぞれ別なタイミングで朝食を食べる「個食」の動きが広がっていることから、1枚焼きで食卓におけるサイズとなった。

社内では抵抗も

同社営業部の樋口裕晃部長は3万円という価格設定に社内では「いまでも抵抗されている」と話す。まずはテスト販売をと説得して乗り切った。しばらくはネット通販や実演販売が可能な店舗を中心に販売する方針。同社がテスト販売に踏み切るのはこれが初めてだ。

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最終更新:5/17(金) 10:50
Bloomberg

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