ここから本文です

ブレイナードFRB理事:2%目標を若干上回るインフレを容認も

5/17(金) 11:13配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 米連邦準備制度理事会(FRB)のブレイナード理事は、貿易摩擦が物価上昇の背景にあるとしても、インフレ率がしばらくの間、目標の2%を若干上回る状況を受け入れる「日和見主義的なリフレ」戦略を採用する可能性があることを示唆した。

ブレイナード理事は16日にワシントンで開かれた全米税務協会のイベントで講演し、こうしたアプローチの目的は、基調的インフレを2%まで引き上げ、その目標に対する連邦準備制度のコミットメントを強調することだと説明した。

同理事は「輸入物価のコアインフレが予想外に上昇し、全体のインフレ率が2、3年にわたり2%を多少上回る状況を想定しよう。連邦準備制度はその機会を利用し、インフレ率の緩やかなオーバーシュートは当局の目標に沿うものだと伝え、政策をその声明に合わせることができる」と語った。

ブレイナード理事が輸入物価上昇に言及したのは全くの偶然ではないだろう。トランプ大統領が中国など他国からの輸入品に課す関税で、インフレに上昇圧力がかかる公算が大きいからだ。

そのような戦略は、グリーンスパン元FRB議長が追求して成功させた「日和見主義的ディスインフレ」戦略を鏡に映したイメージだ。グリーンスパン氏はインフレ率の積極的な引き下げを目指さなかったが、実際に低下した時期を利用してさらに低い水準に定着させた。今との違いは、当局の心配が高過ぎるインフレではなく、低過ぎるインフレにある点だ。

米金融当局は2012年の目標採用以降、インフレ率を2%目標に納得いくほど押し上げることができていない。当局が重視するインフレ指標によると、3月は前年同月比で1.5%上昇にとどまった。

ブレイナード理事は、インフレ率が低い失業率に対して反応が鈍いだけに、輸入物価上昇などの衝撃がなければ当局がどうインフレを持続的に押し上げられるか「全く明らかではない」と述べた。

原題:Brainard Suggests Fed Let Inflation Overshoot 2% Target (1)(抜粋)

(c)2019 Bloomberg L.P.

Rich Miller, Craig Torres

最終更新:5/17(金) 11:13
Bloomberg

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事