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京浜東北線「だけ」の川口駅 宇都宮線・高崎線と湘南新宿ラインの停車は実現するか

5/18(土) 6:02配信

乗りものニュース

利用者は30年で4割増加

 荒川を挟んで東京都に隣接する埼玉県川口市。その中心部にあるJR川口駅は現在、大宮駅(さいたま市大宮区)から東京方面に向かう京浜東北線しか停車しません。しかし将来的には、大宮以北の栃木や群馬方面から東京に直通している宇都宮線・高崎線(上野東京ライン含む)や湘南新宿ラインも、停車するようになるかもしれません。

【地図】大宮~赤羽の停車駅、列車によってどう違う?

 JR東日本や埼玉県が公表している統計資料によると、川口駅の1日平均乗車人員は、JR東日本発足時の1987(昭和62)年度が5万9319人だったのに対し、2017年度は8万4231人。30年ほどで約4割増えました。かつて川口駅の周辺にあった工場の郊外移転が進み、それに代わってマンションなどが建設され、通勤客が増えたのがおもな理由です。

 特に平日朝の7時台から8時台は東京方面に向かう通勤客が多く、ひとつしかない京浜東北線のホームは、電車が数分間隔で続々とやって来るにも関わらず常に混雑しています。運行トラブルなどで列車が遅れると通勤客であふれ、駅構内への入場規制が行われるほどです。そのため、同駅のホームを増設し、京浜東北線に並行して走る宇都宮線・高崎線と湘南新宿ラインを停車させる構想があります。

 川口市は以前から、湘南新宿ラインの川口駅停車をJR東日本に要望。2015年には、国土交通省の交通政策審議会が「東京圏における今後の都市鉄道のあり方」を取りまとめ、川口駅のホーム新設を盛り込みました。これを受けて川口市は、2016年度予算に調査費(336万7000円)を初めて計上。2018年度にも530万円を計上し、現在は宇都宮線・高崎線の停車も含め、検討を進めています。

課題は建設用地だけではない

 川口駅に停車する京浜東北線の南行(東京方面)は、平日朝ラッシュ時の1時間(7時25分~8時25分)で25本(10両編成)。これに対して宇都宮線・高崎線と湘南新宿ラインの南行は、ほぼ同じ時間帯の大宮~赤羽間で計27本です。仮にこれらの列車が川口駅に停車すれば、同駅の停車本数は倍以上になり、いまは京浜東北線ホームに集中している通勤客も分散します。入場規制を行う必要がなくなるかもしれません。

 通常、ホームを設置するためには建設用地が必要で、用地の買収には相当な費用と時間がかかります。ただ、川口市都市交通対策室の横溝 勝室長によると、「ホームの増設で必要になる土地を、ある程度確保しています」とのこと。駅の西側には線路沿いに市有地があり、いまは公園として使用。東側にある駐輪場も「今後の検討やJR東日本との調整次第ですが、必要なら使うかもしれません」といいます。

 課題はこれだけではありません。2009(平成21)年に湘南新宿ラインの川口停車を要望する運動が盛り上がったころ、JR東日本は「停車駅が多くなり、速達性を考慮すると困難」としていました(2014年4月13日付読売新聞東京朝刊)。

 大宮~赤羽間の所要時間(朝ラッシュ時の南行)は、大宮発の京浜東北線が途中8駅に停車し27分。これに対し、大宮以北から東京へ向かう宇都宮線・高崎線と湘南新宿ラインは、途中、さいたま新都心と浦和の2駅のみ、または浦和駅のみに停車し、17分程度です。

 川口駅にも停車するようになれば、所要時間が少し延びるとみられます。また、京浜東北線ホームの混雑が緩和される一方、宇都宮線・高崎線や湘南新宿ラインは川口駅から乗る人が増えるため、混雑が激しくなる可能性もあります。

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最終更新:5/18(土) 9:54
乗りものニュース

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