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深緑の庭園が「コーヒー」を緑に染める、そんなオアシスが青山にあった

5/18(土) 14:15配信

アーバン ライフ メトロ

コーヒーはストレート一本勝負、マスターのこだわり息づく癒しの空間

 古き良き青山を彷彿とさせる、蔦のからまる色あせた赤レンガ。その狭間にあり、見過ごしてしまいがちな奥まった場所に「蔦珈琲店」はあります。

緑に心安らぐ「蔦珈琲店」の庭園

 扉を開くと、壁一面のガラス窓いっぱいに緑が広がり、開放感溢れる空間が目に飛び込んできました。そこはまさに、都会のオアシス。

 コーヒーの香り漂うカウンターにほど近いテーブル席に着き、卓上のメニューに視線を注いだ瞬間、ちょっと違和感を覚えました。

 老舗喫茶の探訪を始めて以来、飲み物のメニューのトップは「ブレンド」の文字があることを「確認するもの」となっていました。しかし、ここでは「コーヒー」とだけしか書かれていません。その下には「アメリカン」。

 ある意味、それもまた昭和レトロと思いながら、注文を聞きに来たスタッフに「コーヒー」の内容を色々問うと、マスターの小山泰司さんが手を止め、カウンター越しに説明してくれました。

「僕はストレート一本勝負。豆は、これまで色々試してきたなかで一番お客様から評判のよかったブラジルのもの1種類しか使っていません。だから、メニューに『コーヒー』と書いてるんです。よくブラジルの豆は苦味が強いから、他とブレンドした方がいいといわれるけれど、抽出の仕方で甘みを出すこともできるんですよ」。

 そして、「まあ飲んでみてください」と言って運んできたコーヒーは、深煎りにもかかわらず、苦味をさほど残さずに喉をすんなりと通っていき、胃が重くなる感じがありません。それでいて、コクとうまみが感じられる美味しいコーヒーでした。

 店内はかなり賑わっているにもかかわらず、それからもマスターはローストについて丁寧に説明してくれました。余計な質問をして、マスターにも他のお客さんにも迷惑をかけてしまったと申し訳なく思いながら席を立った帰り際、マスターが柔らかな笑みを浮かべてひとこと。「ぜひ、また来てくださいね」。

 ここが「都会のオアシス」なのは、マスターの存在も大きいと感じて店を後にしました。

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最終更新:6/18(火) 12:05
アーバン ライフ メトロ

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