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コナジラミ 粘着板に模様で捕虫性アップ 色の境目に誘引 効果1・6倍  兵庫県

5/19(日) 12:08配信

日本農業新聞

 トマトの害虫対策として、兵庫県立農林水産技術総合センターなどの研究グループが、模様でコナジラミ類を誘引する技術を開発した。紙製の黄色粘着板に、植物の葉をモデルにしたひし形模様を付けた。コナジラミ類は、色の境目を目印にして接近してくるため、従来の単色の粘着板では端の部分に集中するが、新しい資材では模様が目印となって捕虫性能が高まった。
 
 同センターと資材メーカーの大協技研工業、浜松医科大学が開発した。新資材は「エッジ色彩粘着板」と名付けた。縦26センチ、横11・5センチで、黄色地に緑色のひし形模様を26個並べた。トマトの葉裏に付くコナジラミ類の性質を利用するため、模様に濃淡をつけて葉の表と裏を再現。飛行場の誘導灯のように、模様がコナジラミ類の着地の目印になる。

 捕獲性能は、大協技研工業の既存製品に比べて1・6倍になった。同センターの八瀬順也主席研究員は「紙製なので廃棄しやすい上、剥離(はくり)紙タイプで手に粘着物が付かないので設置の作業効率が良い」と説明する。

 大型施設や植物工場で一般的な2平方メートル当たり1枚の密度で設置すると、粘着板を利用しない場合に比べてコナジラミ類の発生を4分の1程度に抑えることができた。

 黄色粘着板は、捕殺による密度抑制と、発生モニタリングの二つの用途がある。単色の粘着板では天候により背景との明度差が変わると虫の誘引効果も変動してしまうが、エッジ色彩粘着板は地色と模様のコントラストで引き付けるので誘引効果が安定する。八瀬主席研究員は「天候に左右されず、生息密度を正確に把握できる」とみる。

 内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「次世代農林水産業創造技術」の一環で、特許を出願している。大協技研工業が、今夏の発売を予定する。

日本農業新聞

最終更新:5/19(日) 12:08
日本農業新聞

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