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そして日系4世は来なかった 日本は本当に外国人が「働きたい国」なのか

5/19(日) 9:24配信

BuzzFeed Japan

人権を巡る建前と現実

「人権」という建前と現実のずれが、外国人に対しては、露骨に出ています。私は、実は日本国民に対してもそういう側面があると思っています。

国家の合理性からすると、やはり低賃金で働いてくれる労働者がいたほうがいい。あるいはすごいコストのかかる医療は、できるれば削っていきたい。

特に最近、終末期医療の医療費の話が話題になってますが、国家の視点で見ると「無駄」に見えることに対して人権というものが制約になって言いづらいんだけれども、本当は言いたいことがいっぱいあると思うんです。

雇用の保障はコストがかさむ。できれ医療費や年金はカットしたい。こういうことが、移民・外国人の方たちに対しては、非常に露骨に表れていると感じます。

世界で深まる分断

これは日本だけの問題ではなくて本当は利害を共有してるはずの人々の間に楔を打つということが、世界で政治的にある種、流行していると感じます。

人々が互いに味方になりうるはずなのに、「敵」として煽り立てるようなことを、票集めや人気集めのために行えば有効性があるということが、欧州やアメリカで示されてしまいました。

ただし、今の日本では、そういうカードを使わなくても選挙で勝てる状況があります。

だからむしろ、政府の側には外国人の受け入れを、むしろ社会に気づかれないうちにやりたいぐらいという思いがあるのではないかと。これは、人気取りのためではなく、経済界からの現実的な要請に基づいたものですから。

とはいえ、日本で今、露骨な外国人排除の動きがないから、そういうことを考えなくていいんだ、寝た子を起こさないほうがいいんだという風には、思いません。

潜在的にリスクがあるのだからこそ、今のうちからしっかりことを受け止めて、そういうことが起きないように心の準備をして、「連帯」という考え方を身につけていくのは、すごく大事なことだと思っています。

大切なのは「連帯」を考えること

ーーご著書の『ふたつの日本』で、外国人を巡る問題は、「彼ら」ではなくて「私たち」の問題だと書いておられます。

それはもちろん、これは日本国籍の人の問題だという側面もあるのですが、それ以上に「私たち」の定義や境界線みたいなものの問題だという意味を込めてます。何が「私たち」なのか、ということです。

国籍でズバッと線を引いて、「こっちが私たちで、あっちは違う」という考え方自体をアップデートするというか、ほぐしていくことが、大切なのではないかと思います。

実際に日本で20年暮らしてる人が、なぜ「私たち」ではないのか、ということです。国籍に関わらず社会の一員として税金を納め、働いているわけですから。

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最終更新:5/19(日) 9:25
BuzzFeed Japan

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