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認知症の父、鬱状態の母 離れて暮らすアラフィフの娘が向き合って気付いたこと

5/19(日) 19:10配信

Hint-Pot

 内閣府が発表した平成30年度版高齢社会白書によると、日本の65歳以上の人口は3515万人となり、総人口に占める割合が27.7%になりました。また、平成29年度の同白書によると、自律的生活に支障をきたす認知症有病高齢者数は、2012年の時点で462万人となり、65歳以上の高齢者の約7人に1人にのぼると言います。2025年には認知症有病者数は700万人に到達し、高齢者の約5人に1人が認知症になるという驚きの推計が示されました。もはや他人事ではない、高齢者の認知症問題。70代の両親をもつアラフィフライターの筆者も、例外ではありませんでした。まだまだ縁遠いと思っていた70代前半の父が、ある日、認知症を発症。別居する娘の視点から、その向き合い方について語りたいと思います。

【画像】認知症の家族ともし被災してしまったら…避難所生活での支援ガイド

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最初は認知症だとは思わなかった 「ザ・昭和男」な父の言動の小さな違和感

 よく働き、よく遊ぶ――「昭和な男」の代名詞のような生活を送ってきたはずの父親。「おかしいな」と、父の言動に対して感じ始めたのは3 年前、父が73歳のときでした。父は自分で言い出したことを平然と覆したり、自分で言ったりやったりしたことをケロリと忘れてしまったりし始めたのです。

 とはいえ、当時の父はまだまだ70代前半。娘の私は、まさか認知症とはつゆほども思わず、高齢者にありがちな物忘れだろう、もともと我の強い人だったから、それが高齢者特有のわがままに進化しただけだろう、そう思っていました。

 症状が悪化し「これはヤバイ!?」と思うようになったのは、父が74歳になった秋のこと。話したばかりのことを5分後に聞き直してきたり、母の所在をしつこく聞く電話が一日に何度もかかってくるようになりました。

病院に行くもアルツハイマーではない!? 認知症の種類と症状とは

 さすがに異常を感じて、父を病院に連れていき脳を検査してもらいましたが、認知症の方の6割が当てはまるというアルツハイマー型認知症の症状は認められないとのこと。しかし、脳梗塞を起こした跡が、脳内にいくつもあるというのです。認知症と一言でいってもその原因はさまざま。

・アルツハイマー型認知症:約6割
・血管性認知症:約2割
・その他(レビー小体型認知症・前頭側頭型認知症など):約2割

といわれているそうです。

 つまり、父の認知症は、血管性認知症のひとつである可能性が高いということ。この診断には、はっきりいって愕然としました。

 アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症、前頭側頭型認知症であれば、対症療法が可能で、薬によって症状の進行を遅らせることができるといいます。そして、血管性認知症は、高血圧、糖尿病などを治療することで予防や進行の抑制ができるといわれますが、残念ながら父の場合はコレといった治療方法はなく、これ以上脳梗塞を起こさないようにする以外、対処の方法がなかったのです。

 塩分控えめな食事。運動。そして、水分をたくさん摂ること。これが脳梗塞を起こさないために最低限必要なことなのですが、ここで困ったことが起きました。戦中生まれで「昭和な男」として生きてきた父の大好物は、コッテリギトギトのラーメン。運動は、ゴルフの打ちっぱなしで小一時間遊んでくる程度。夜寝る前に水を飲むと、トイレに行きたくなるから……と、こちらの提案はことごとく「NO」と首を振るではありませんか!

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最終更新:5/20(月) 0:22
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