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1000万円守った那須川天心が見せたボクサーの可能性と課題

5/19(日) 7:26配信

THE PAGE

“神童”と呼ばれるキックボクサーの那須川天心(20、TARGET/Cygames)が18日、都内でAbemaTVの「那須川天心にボクシングで勝ったら1000万円」のイベントに参加、元WBA世界スーパーフライ級王者、テーパリット・ジョージム(30、タイ)、元同志社大のアマチュアボクサーで、現在大阪で「天満橋ボクシングジム」を経営している藤崎美樹(29)の2人と対戦、1000万円を守った。先の挑戦者決定トーナメントでは判定ありだったが、なぜかKO決着のみのルールに変更されており、しかも、ヘッドギア&12オンスのグローブの使用ではKO決着は難しかった。天心は藤崎戦では強烈な右ストレートをヒットさせたが、ダウンにつなげることができなかったのも無理はなかった。天心は、この2試合で、将来、ボクシング転向した場合の可能性と課題の両方を浮き彫りにした。
 
 テーパリットが言った。
「天心の左は速かった」
 総合格闘家の青木真也(36)が辞退。青木が代役指名して挑戦者決定トーナメントの「異種格闘技部門」を勝ち抜いた40歳の構成作家の総合ファイターも怪我で辞退し、急遽、投票で“敗者復活”となった元世界王者のテーパリットは“ガチ”で勝負に行く。ゴングと同時に右フックを振り回した。「大きいパンチが見え辛かった」。天心は当惑した。
 天心は2ラウンドに入ると距離を取った。一発狙いのテーパリットは盛んにつっこんでいくが、サイドステップを踏み、ボディ、左のカウンターを散らしながら危険を冒さず“さばき”に徹した。危機察知能力が備わっているのだろう。

 最終ラウンドに入ると、タイ人の大ぶりの右を天心は見切っていた。左のカウンターで止めながらボディにパンチを集めると元世界王者は体をかがめた。右アッパーから左フックのコンビネーションを仕掛けて、またボディへ。追い詰めたが、2分×3ラウンドのルールでは、時間切れ。亀田大毅、名城信男、清水智信ら日本人のトップファイターを破ってきた元世界王者の意地でギブアップはしなかった。
「2ラウンドから距離がつかめてパンチが見えた。3ラウンドは倒しにいったが、ガードが丸くなって倒せなかった。テーパリットのパンチは硬かった。いい経験ができた。何点? あまりよくない。足も動かなかった」
 天心は反省を口にした。
 ジャッジをつけるとすれば1、3ラウンドは天心。スプリットで天心の勝利だろう。
 だが、終始プレッシャーをかけ続けたのはテーパリットの方。体の突っ込みより少し腕をずらして振ってくる右フックへの対応にも苦労したし、何発かいいのをもらっていた。

 1時間のインターバルの後に、無名のアマチュアボクサーとの2試合目。この試合もプレッシャーをかけたのは藤崎の方だった。本来ならば、挑戦者決定トーナメントでテーパリットを破ったようにアマチュアらしいアウトボクシングを徹底したかったのだろうが、今回はKO決着ルールになっていたため、倒しにいくボクシングを選択せざるを得なかった。リードブローが少なく強引な右のパンチが目立つ。それでもその右が天心の顔面を何度かとらえた。2ラウンドにはノーガードの天心の顔面へ右フック。天心は「技術を見せれた」というスリッピングアウェーという高等なボクシングテクニックで首を振ってダメージを軽減させるとスイッチが入ったのか、逆に強烈なワンツーがドンピシャでヒット。そのまま左手で藤崎をキャンバスになぎ倒すと「どうだ!」と左手を突き上げてダウンをアピールした。
 天心は「ダウンでしょ?」と不満気だったが、これはレフェリー戎岡彰のノーダウンの判断が妥当。それでも、もしヘッドギアがなければ、堂々のダウンシーンを演出していただろう。

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最終更新:5/19(日) 8:04
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