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日産、ゴーン体制後も道険し… そして質問者としての反省

5/19(日) 7:50配信

ニッポン放送

「報道部畑中デスクの独り言」(第130回)

ニッポン放送報道部畑中デスクが、5月14日に行われた日産自動車の決算会見について解説する。

自動車メーカーの決算、今週は前会長・カルロス・ゴーン被告の逮捕以降、渦中にある日産自動車の発表がありました。先週のトヨタ自動車とは違い、大変に厳しい結果でした。

「昨年の事件で、事業面で集中できなかった期間がある。現場、従業員、お客様、取引先に不安を与えて大変申し訳ないと思っている」

決算会見の席上、西川広人社長が改めておわびしました。2019年3月期決算は売上高が11兆5742億円で、前年に比べて3.2%減、本業のもうけを示す営業利益は3182億円で44.6%減、純利益に至っては3191億円で57.3%減と、半分以下となりました。北米と欧州市場の不振が響いたということです。

「クルマの“年齢”が平均的に上がってしまった。新興国向けの拡大投資のために、2013年~14年ごろ、新車の投資を抑制し、投入をずらした。その反動が出ている」

西川社長はこのように分析しました。北米市場はインセンティブと呼ばれる販売奨励金の増加が、収益を圧迫しているのは確かです。日産はゴーン体制以前も何度か経験していますが、インセンティブは「禁断の実」のようなもので、1度始めてしまうと、消耗戦へと進んでしまいます。しかし、そうなる原因を突き詰めて行けば、結局は商品力の低下に行き着きます。

国内市場で改良を怠り、“放置同然”の車種の多さについては以前、小欄でも指摘しましたが、北米市場でも同様のことが起きているようです。選択と集中は確かに大切ですが、クルマづくりの本分を忘れたつけが回って来たと言えます。ある意味、不振の原因は明白です。

今後の対策として、2022年までに全世界で20以上の新型車の投入が明らかにされました。EV=電気自動車にシリーズハイブリッドの「eパワー」を含めた“電動化”は2022年度には日欧で半分以上(全世界で3割程度)、運転支援技術の「プロパイロット」は2022年度に年間100万台まで拡大する計画です。大いに期待したいところですが、一方でリストラ策として4800人の人員削減も示されました。

「生産体制の“外科手術”は足早に。成長は慌てず着実に。いまが底ということで、今後2年、長くても3年で元の日産に戻す」(西川社長)

「元の日産」とは、どの時期の日産を指すのでしょうか。ゴーン体制の際の「日産リバイバルプラン」では、村山工場の閉鎖など、多くの痛みが伴いました。一方、それ以前も座間工場の閉鎖などがありましたが、理念なきリストラは「貧すれば鈍する」とばかりに日産を倒産寸前の状態に追いやりました。今回のリストラは果たして理念のあるものなのか…気になるところです。

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最終更新:5/19(日) 7:50
ニッポン放送

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