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記録のために 「心の無理」は禁物 健幸を求めて

5/20(月) 8:35配信

福島民報

 福島市に拠点を置く東邦銀行陸上競技部。百メートル障害が専門の紫村仁美選手(29)、四百メートルなどで活躍する武石この実選手(28)=会津学鳳高卒=は互いの食事メニューについて会話を弾ませた。

 二人とも食生活の基本は「高タンパク、低脂質な料理」で共通している。だが、「あまりにストイックになりすぎるのも良くない」と口をそろえる。

 武石選手は、どうしても甘い物を食べたくなった時は我慢しないようにしている。ストレスをためすぎると「心身のバランスが崩れる」からだ。

 日々の練習は自分の体を限界まで追い込む過酷さ。肉体だけでなく、心の健康も保てなければ、本当の実力は発揮できない。

 「食事は自分の心を満たすような要素を入れて作る。時には『ごほうび』も必要。自分が続けられるように取り組むことが大切なんです」

 食べ過ぎた-。家族や友人らと食事を囲み楽しんだ後、誰もが経験したことがある後悔の瞬間だ。普段は厳しく栄養を管理している陸上選手にとっても例外ではない。

 そんな時、紫村選手はすぐ考えを切り替える。「次の食事量を抑える、それができなければ、普段の生活で区切りとなっている一週間トータルでバランスを取ればいい」とコツを披露する。昼食をたくさん食べてしまったら、夕食や翌日に食べる量を減らす。週の前半に油が多い食事をしたら、後半はさっぱりメニューに切り替える。

 「個人個人で違いもある。いろいろ試して自分に合ったやり方、無理のない方法を確立していくことが大切」と強調する。

 桜の聖母短大生活科学科食物栄養専攻の斎藤瑛介(ようすけ)助教は「最も重要なのは、良い食習慣を続けること」と説明する。両選手の考え方について、「心や体を追い込みすぎない柔軟な思考が『継続』につながっているのだと思う。県民の皆さんにとっても参考になるはず」と語った。

 二〇二〇(令和二)年七月に開幕する東京五輪に向け、代表争いは本格化する。

 「五輪に向けて乗り越えなければならないものがたくさんある。日々の積み重ねが大切なのは食事も練習も一緒だと思う。五輪につながる毎日を送っていきたい」。健全な心身を磨き上げ、二人は夢舞台に挑む。

最終更新:5/20(月) 12:07
福島民報

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