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女性やシニアの社会進出を支えるメニュー用調味料市場が成長

5/20(月) 12:02配信

日本食糧新聞

麻婆豆腐や回鍋肉の素といったメニュー用調味料は、和洋中の定番・人気メニューが簡単にできる、レシピ専用の合わせ調味料として長年支持されている。最近はエスニック、アジアンメニューが作れる、シーズニングミックスが人気。液体調味料の枠を超えて成長している。肉や野菜といった生鮮食材がおいしく手軽に取れ、健康的な献立づくりを後押し。女性やシニアの社会進出を支えている。

中華がけん引 和洋は高止まり

メニュー用調味料は醤油といった基礎調味料、つゆの素やオイスターソースなどの汎用(はんよう)商品と異なる、専用品ならではの分かりやすさ、本格感が特徴。市場は麻婆豆腐の素をはじめとした中華合わせ調味料が1970年代に登場し従来なかった時短や中華ニーズをとらえて定着した。以来50年近くにわたり丸美屋食品工業、味の素社、永谷園などの主要メーカーが中華ソースを展開。各種メニューへ商品を拡充するのに伴って市場も安定成長してきた。

2000年代に入りキッコーマン食品が「うちのごはん」を発売して和風カテゴリーを創出。味の素社が2013年から和風・洋風メニューで主菜提案する「CookDoきょうの大皿」を発売。和洋カテゴリーが急拡大し、全体で800億円以上の市場規模を築いている。

市場構成比は中華が6割、和風・洋風が3割を超える。前期の2019年3月期はトップメーカーの味の素社のTVCM、パッケージ、販促刷新が野菜安の追い風を得て成功。中華カテゴリー規模を前年比2%増と伸ばして全体をけん引した。和洋は2年連続で横ばい。市場全体で微増し、近年の停滞から脱した。

ロングセラー揃いの市場だけに課題はユーザーの高齢化。50~60代中心のヘビーユーザーは、育児を終えて使用量がどうしても減る。使い方が分からない、普段中食や冷食ばかりでそもそも調理しない、といった若年層の喚起も進まず、徐々に消費が停滞。風穴を開けたのが味の素「CookDo」の全面刷新。CMやデジタル広告、調理動画で初心者も失敗せず簡単に、抜群においしく作れると訴えた。

「CookDo」のCM投下量は通年1万GRP(延べ視聴率)を超えて圧倒的。商品は製法ノウハウを蓄積し、他社にない独自素材を組み合わせ、具材やご飯との相性を追求している。トップブランドの「回鍋肉」などに使う、キャベツといった葉物の安値安定、暖冬による鍋からの需要シフトなどを追い風に働かせた。40周年の記念の年に過去最高業績を築き、主要品種の買い回り促進、若年開拓を果たした。

続く丸美屋は「麻婆豆腐の素」売上げを6年連続で増大。リニューアルを積み重ねて、ひき肉入りの2袋という経済性、簡単でおいしい主菜という消費者価値を着実に届けている。

キッコーマン食品は和食ならではの優しい味わい、アレンジしやすさを訴えて堅調。

Mizkanは新容器の「CUPCOOK」で具だくさん設計が支持されてヒット。ブランディングの深まりや新たなイノベーションが相まって、若年層や男性といったノン・ライトユーザーの消費を刺激している。

今期は味の素社が前年成果を収めた販促ボリュームを堅持。麺用のチルド展開やかけ・あえ提案も加速し、全体で底上げする。丸美屋は初めてジャニーズタレントを起用したTVCMを投下。注目されるのがキッコーマン食品の包装・形態刷新。和風・簡単というコンセプトを端的に伝え、新商品からお得なツインパウチを導入した。1~2人世帯の増加、少子高齢化と多様・複雑になった全世帯へ訴えかけられる、使い勝手の良さを訴える。

※日本食糧新聞の2019年5月17日号の「メニュー用調味料特集」から一部抜粋しました。

日本食糧新聞社

最終更新:5/20(月) 12:02
日本食糧新聞

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