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健康関連食品の市場規模は1兆4000億円超に拡大 国民の「胃袋減少」に対抗

5/20(月) 20:05配信

日本食糧新聞

健康関連食品は機能性表示食品が2018年も拡大、特定保健用食品(トクホ)・栄養機能食品などと合わせ、多様な健康ニーズに対応している。食の側面から国民の健康生活に資する同市場だが、高齢化に加え、健康・美容志向の定着を背景に1兆4000億円を超える市場規模に拡大。国内食品業界全体の課題である「胃袋減少」に対抗しうる絶対的な価値「健康」を武器に、2019年以降も伸長傾向が続きそうだ。

スポーツと連動した摂取提案も加速

本記事では栄養機能食品・トクホ・機能性表示食品の制度型健康食品に加え、健康性を価値訴求の主軸に据える食品(一部サプリメント含む)を「健康関連食品」とする。

同市場は1970~80年代、主にシニア向けとして誕生。転換期となったのは90年代後半からのトクホの急速な拡大で、生活習慣病対策などに対応する身近な商品として現在の基盤を構築した。これに加え、近年では美容・健康志向の浸透により一大市場としての地位を確立。手売り・通販の両分野で需要を拡大し続けている。

2018年の市場規模はトクホが微減となったものの、依然6000億円を大きく超えて推移。さらに機能性表示食品が登録数2000の大台に乗り、市場規模も2000億円に肉薄した。安定基調をみせる栄養機能食品、根強い減塩・ローカロリー・低糖質商品なども下支えし、トータルではさらに拡大した。

食品産業全般の側面では、引き続き手売りチャネルの戦略に注目したい。特に食品スーパーはドラッグストアの量販化に伴い、高収益を見込める同市場への期待が強い。また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会へ向け、運動(スポーツ)と連動した摂取提案も加速している。

特定保健用食品(トクホ)市場は高水準を維持

日本健康・栄養食品協会によると、2018年度の特定保健用食品(トクホ)市場は約2.3%減の6432億円と2014年以来で前年を下回った。清涼飲料が20%減となり、2017年に2桁増を記録したコンビニが反動で12.2%減となった。

ただし、依然6000億円を大きく超える高水準を維持し、2019年も清涼飲料は今春から大手からの攻勢がみられ、コンビニを含めた手売りでの拡大も濃厚。最大市場の乳製品も安定推移が予想されることから、再度上昇基調が見込まれる。

トクホ市場は2015年から2017年までの3年間、連続して2007年に続く史上2番目の市場規模を記録。健康食品の代名詞として高い認知度を誇る同分野だが、スーパー・コンビニ・ドラッグストアなどの手売り市場に加え、通販分野でも需要を拡大させている。

同市場は1991年に制度が発足。国が健康強調表示を許可・承認する独自の制度として国際的にも注目されている。国内の健康志向の高まりに伴い、市場規模は1999年に2000億円を突破すると、2001年には倍増となる4000億円に到達した。

その後はサントリー「黒烏龍茶」などのメガヒット商品が誕生したことやトクホそのものに対する認知度の高まりや支持が拡大したことなどもあり、ピーク時の2007年には約6800億円にまで成長した。2011年には東日本震災により5000億円強に落ち込んだが、2013年からは毎年6000億円台を維持している。

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最終更新:5/20(月) 20:05
日本食糧新聞

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