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GoogleのHuawei向けサポートが停止すると何が変わるのか? 発売済み端末への影響は?(本田雅一)

5/20(月) 15:45配信

Engadget 日本版

米中貿易摩擦の影響や、米トランプ政権の保護主義的方針などもあり、国家安全保障を脅かす存在として名指しされてきたHuawei。先週、米政府は事実上、Huaweiを標的とした大統領令に署名し、米国籍の企業に取引を禁ずる企業のリストへHuaweiを入れました。

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この行政命令を元に、米ロイターが5月19日、GoogleはHuawei向けのソフトウェア出荷を停止し、今後Huawei製品ではGoogle PlayやGmailなどが利用できなくなる見込みとの報道を流しました。この情報をフォローする報道がなされているため、その概要は本誌読者もご存知のことでしょう。

Huaweiに対し、Googleは自社製ソフトウェアを出荷できなくなり、Googleが提供しているAndroidに関する技術サポートも提供されなくなるというもので、これが本当ならば既存端末にも大きな影響があります。

しかし同日、Googleは供給されているHuawei製端末に対するGoogle PlayやGoogle Play Protectによるセキュリティアップデートは提供され続けるとの声明を発表。“既存のHuawei搭載端末で引き続き機能“するとしながらも、発令された大統領令を遵守するため、その影響範囲を精査するとも話しています。

このニュースには様々な側面があり、米中という国同士の関係、情報通信と安全保障の関係性、大企業や消費者の“首根っこ“をプラットフォーム企業が握っているという現実などを想起させます。

とはいえ、一般消費者としてはやはり、「今持っているHuawei製端末に影響があるの?」、「すでに開発・生産が終了していてこれから販売が始まるHuawei製端末はどうなるの?」といった、目の前のことが一番気になるのではないでしょうか?

GMSのアップデート可否がポイント

まず、Android自身はGoogleが所有するプロジェクトではなくオープンソースプロジェクトですから、Huaweiは今後もAndroid OSを使い続けることができます。またHuaweiは独自にSoCを開発しているため、Qualcomm製SoCを使えなくなることによる影響もありません。

今後、日本などの同盟国にスマートフォン向け部品の輸出を自粛するよう求められるなど、さらに一歩踏み込んだ事態にならない限り、ハードウェアの生産に大きな影響はないでしょう。

また、Googleはもともと中国向け事業を行っていないため、Google独自のソフトウェアを利用できなくとも、中国国内での端末には影響を及ぼさないと考えられます。しかし中国以外の国では、Googleの提供するサービスがなければスマートフォンとしての商品性を引き出すことはできません。なぜならGoogle PlayやGmail、Google Mapなどの一連のソフトウェアは、Androidとは別に、Googleが基準を決めて一定水準以上の互換性、品質を持つ端末にのみライセンスしているものだからです。

Google Mobile Service(GMS)がそれで、端末が認定業者による互換性テストを通過すると、使用ライセンスが発行され、プリインストールして出荷できるわけです。

今回のGoogleの声明でわかるのは、“少なくとも現在出荷されている端末のGoogle Playなどが動かなくなることはない“というだけで、それ以上のことは何も情報としてはありません。なぜなら、おそらくGoogle自身、大統領令がどこまで同社のライセンス事業に影響するのかを、法的に精査しきれていないと想像されるからです。

もっとも、まだライセンスされていない、新規開発の端末に関しては大統領令が解除されない限り、新たにGMSが提供されることがない......というのは間違いないところかもしれません。

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最終更新:5/20(月) 15:45
Engadget 日本版

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