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大ブレイク果たした冨安健洋。上々のシーズンを送ったシント=トロイデンで奮闘した日本人選手たち

5/20(月) 14:10配信

GOAL

 2018-2019シーズンのシント=トロイデンは6人の日本人選手が在籍した。このうち、DF小池裕太はシーズン中にJリーグの鹿島アントラーズへ期限付き移籍したが、FW鎌田大地、FW木下康介、MF遠藤航、MF関根貴大、DF冨安健洋の5人はシーズンを通してチームの一員として過ごした。

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(文=島崎英純)

ブレイクシーズンとなった冨安

 シント=トロイデンで一番の出世頭は冨安だ。2017-2018シーズン途中にJ2のアビスパ福岡から完全移籍した当時はヨーロッパで無名の存在。弱冠19歳でベルギーに渡ったこともあって当時は大人しく控えめな所作が目立っていて、ピッチ上でもプライベートでも周囲との関係構築に苦慮しているように見えた。

しかし、マーク・ブライス監督に見出された今季は3バックの右ストッパーでスタメンを勝ち取り、今年1月から2月にかけて開催されたAFCアジアカップUAE2019への参加で3試合欠場した以外はリーグ戦、プレーオフ2の37試合すべてでフル出場を果たした。

シントトロイデンでの躍進は当然日本にも伝播し、日本代表の森保一監督も現体制結成直後から冨安を守備陣の中軸に据え、今では代表キャプテンの吉田麻也と共に不動の存在となり、今後への期待を抱かせてもいる。

冨安のストロングポイントは日本人離れしたフィジカルを基盤とした対人能力だが、他にも彼の安定したボール保持力と状況把握能力には目をみはるものがある。バックラインで相手ボールをカットした際は背筋を伸ばして周囲を見渡し、正確に的確に味方選手へボールを配球できる。また相手の守備バランスが崩れた隙を見逃さずにボールを持ち上がって戦況を一変させる決断力にも優れている。大型でありながら足技に優れ、相手の弱点をも見抜ける。その意味において、冨安は新時代のDFとして今後も進化の過程を歩むかもしれない。

鎌田、遠藤も上々の一年に

 そしてもうひとり、今季のシント=トロイデンの命運を握ったのがエースストライカーの任を担った鎌田だ。昨季まで在籍したドイツ・ブンデスリーガのフランクフルトでは出場機会を得られず、奮起を期してレンタル移籍でベルギーへ渡った今季、彼は本来備え持つ卓越したスキルとゴールハント力を駆使してチームトップのリーグ戦15得点をマークした。

サガン鳥栖在籍時代に彼が務めていたポジションはトップ下、もしくはインサイドハーフで、いわゆるセカンドストライカーとしての役割を担っていた。そしてシント=トロイデンでも、彼はその特性を生かして2トップの一角でありながらシャドーポジションを取って相手守備網を出し抜いた。

鎌田の相棒は主にコートジボワール人FWのヨアン・ボリで、彼はスピードに優れたドリブラータイプ。ボリが最前線で敵陣を切り裂くのを後方で見据える鎌田は、常に最終局面へ侵入するタイミングをうかがっている。相手守備網は鎌田の姿を視認できず、突如フィニッシュシーンに現れるシント=トロイデンのエースを捕まえきれない。新境地を開拓した感のある鎌田もまた、冨安と共に今季一気に開花を果たしたニューエイジのFWと言えるだろう。

チームの“心臓”として、シント=トロイデン、そして日本代表でも頭角を現した遠藤航はヨーロッパでの初年度を上々の結果で終えた。今季途中にJリーグの浦和レッズから移籍する際に中盤での起用を直訴し、その責任を果たした点は高く評価できるだろう。

遠藤がマルチなタスクをこなせるユーティリティであることは日本でプレーしていた時代から認知されていたが、ベルギーでの彼はその能力を一層際立たせている。ブライス監督はフレシキブルにシステムを変えるタイプの指揮官で、試合毎に中盤の形が変化する。その中で、遠藤はダブルボランチの一角、アンカー、そしてインサイドハーフでもプレーし、その都度チーム戦術にアジャストした。

彼の特性は味方選手の特長を見極め、その能力を引き出す力に長けていること。例えば小柄で機動力に優れるガーナ人MFサミュエル・アサモアと組んだときは彼の周囲でスペースケアに尽力して下支えするし、アンカーとしてひとり中盤に陣取る際は広範囲に渡ってピッチを駆けてボールサイドでプレーすることを心がける。遠藤には生来のリーダーシップも備わっていて、ベルギーのチームでもその佇まいが変わらない点は特筆すべきだろう。物怖じしない勝負度胸が備わる彼は、ヨーロッパの“水”が合う選手の一人だ。

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最終更新:5/20(月) 14:10
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