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開城工団関連訪朝の承認で対話の足場固める…金委員長はそれに応えるか

5/20(月) 11:43配信

ハンギョレ新聞

金委員長の新年の辞に文大統領が応えたようなもの 国際機関通じた800万ドルの供与は受け入れる可能性も  対話求める米国のシグナルには無反応…「核放棄の要求」と非難 朝米の膠着局面の中、トランプ大統領の訪韓前に方向転換できるかに注目 

 文在寅(ムン・ジェイン)政権が17日、開城(ケソン)工業団地参加企業関係者の訪朝を承認すると共に、国際機関の対北朝鮮人道支援事業への800万ドル供与を推進することを明らかにしたことで、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の選択に注目が集まっている。韓米協力を理由に先送りした文在寅大統領が示した“誠意”が、冷ややかな態度の北側との対話再開に向けた誘い水の役割を果たせるかどうかも関心事だ。

 政府内外では開城工団参加企業関係者193人の訪朝承認に対する北側の反応に注視している。ハノイでの朝米首脳会談の合意が物別れに終わった後、南北と朝米関係が“オールストップ”した状況で、当面した南北関係の風向計になるからだ。統一部当局者は18日「関連協議を続けてきた」としながらも、17日の承認決定発表後、北側と別途の協議はなかったと述べた。

 北側が開城工団参加企業関係者の訪問を受ける名分は十分にある。金委員長は今年の新年の辞で、「いかなる前提条件や見返りなしに(開城工団を)再開する用意」を明らかにした。北朝鮮メディアは、ハノイ首脳会談の合意が見送られた後も、開城工団の再開を主張してきた。企業関係者の訪問が、開城工団の潜在的再開に向けた初歩的な措置と見ることができるという側面も、北側にとって肯定的な要因に挙げられる。

 結局、カギは“時期”になるものとみられる。伝統的に北側は、南北関係を朝米関係とともに考慮してきた。現在の朝米の膠着局面にある程度突破口の兆しが見えたり、北側が朝米対話に再び乗り出すという戦略的決定を下さない限り、南側との対話には臨まないという意味だ。

 現在、朝米関係は依然として見通しが立たない状態だ。チョ・ユンジェ駐米大使は17日(現地時間)で開かれたワシントン特派員懇談会で、「朝米対話にまだこれといった進展はないようだ」とし、「米国は引き続き北側に対話再開のメッセージを送っており、北側はまだそれに応えない状態が続いているものとみられる」と述べた。朝鮮総連機関紙の「朝鮮新報」も18日、「(米国が)朝鮮の一方的な核武装解除を狙った『先核放棄』要求に固執したことで、(2回目の朝米首脳会談で)合意が見送られた」とし、「朝鮮は、米国が自分の要求のみを突き付けるような傲慢な対話法をやめなければ、交渉には応じないという立場」だと報じた。

 開城の南北共同連絡事務所の南北所長会議が2月22日に開かれて以来、今月17日まで12週間行われなかった状況も、朝米関係の足踏み状態と関係があるものと見られる。統一研究院のホン・ミン北朝鮮研究室長は「今は(北側が)朝米と南北を結び付け、攻勢的に背水の陣を敷く姿勢を貫くと思われる」とし、「南北独自の空間を作るというメッセージを送り続ける努力が必要な時期」だと指摘した。

 対北朝鮮人道支援と関連しては、文在寅(ムン・ジェイン)政権が世界食糧計画(WFP)やユニセフによる供与の方式を選んだことで、800万ドル分の人道支援物品は大きな変動要因がない限り、北側に送られる見通しだ。政府が直接提供すれば、2008年に北側が「トウモロコシ5万トン支援」を拒否した時のように、情勢判断が影響を及ぼす可能性もあるが、食糧難に干ばつまで重なった状況で、北朝鮮が国際機関を通じた支援まで拒否する可能性は低いからだ。

 両機関の対北朝鮮支援過程で、南北接触は必要ない。ただし、政府は800万ドルの供与とは別に、対北朝鮮人道的食糧支援の可能性を残しており、これをきっかけにして北側との対話再開に向けた糸口を探すものと見られる。

キム・ジウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:5/20(月) 11:43
ハンギョレ新聞

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