ここから本文です

県中央植物園内外にクマ

5/20(月) 17:37配信

北日本新聞

 富山市婦中町上轡田の県中央植物園周辺で20日午前、クマの目撃情報が相次いだ。成獣とみられる1頭が繰り返し目撃された可能性が高く、市や警察、猟友会が周辺を巡回したが見つからなかった。近くに大型ショッピングセンターや住宅地がある平野部での出現に、同植物園や周辺施設の関係者は「こんな人の近くになぜクマが」と驚き、警戒を強めている。

 富山市などによると、目撃情報は神通川に沿って相次いだ。県中央植物園内で見たとの知らせが午前9時50分ごろにあったのをはじめ、同園の北東にある飲食店付近で同10時ごろ、南東にある会社付近で同10時10分ごろ、それぞれ警察などに寄せられた。

 同園では、来園者の男性が敷地南側の「クリ・コナラの森」でクマを見つけ、同園事務所に通報。草むらで動物が移動したような跡が見つかった。同園は放送で退園を呼び掛けた上で臨時休園し、21日も休園を決めた。

 同園の村家直樹企画情報課長は、園内でクマが見つかるのは初めてだとし「非常に驚いている。ドングリが実る時季でもないのになぜだろう」と首をかしげた。22日は開園することにしているが「来園者の安全を第一に、状況をみながら判断したい」とした。

 同園近くの認定こども園「ピノキオナースリースクール」は、午前10時半ごろに富山西署から連絡を受け、園庭で遊んでいた園児を建物内に避難させ、厳重に施錠した。保護者に迎えの際は注意するよう求めるメールを緊急送信した。玄関付近にホワイトボードを立て、保護者に伝えるために情報を書き込んだ。

 大谷弓子園長は「こんな近くの平野部にクマが出るなんてびっくり。子どもたちに怖がる様子はないが、十分気を付けて過ごすようにしたい」と話した。園児の散歩で同園を頻繁に訪れているが、安全が確認されるまでは控えるという。

 富山市教委は、市内全ての幼稚園、小中学校にファクスで注意喚起した。近くの速星中学校は、生徒になるべく複数で帰宅し、クマを見つけた際には刺激しないように指導した。20日は運動会の振り替えで休みだった速星、鵜坂の両小学校は、21日の登校時に注意して児童を見守るよう保護者や地域住民に依頼した。


 ■神通川沿い移動か

 県自然保護課は、20日に富山市街地に現れたクマは山間部から神通川沿いを下ってきたとみている。

 例年4月下旬から冬眠明けのクマの目撃情報が増える傾向にあるという。本年度は4月9日から計19件の目撃情報が寄せられているが、例年と比べて突出して多いわけではない。

 秋以降にクマが市街地に現れる場合は山間部に餌となるドングリなどが少ないことが要因となるが、今回は春の出没。同課の担当者は「山に異変が起きているわけではないだろう」と話した。

北日本新聞社

最終更新:5/21(火) 1:10
北日本新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事