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【Tempalay インタビュー】“今この瞬間から未来へのメッセージ”がテーマ

5/20(月) 10:03配信

OKMusic

2014年に結成以降、『FUJI ROCK FESTIVAL '15』のROOKIE A GO-GOステージ、アメリカの大型イベント『SXSW2016』に出演するなど、多くの話題を呼んだTempalay。昨年7月のAAAMYYY 加入という転機を経て、新体制で2作目となるアルバム『21世紀より愛をこめて』について小原綾斗(Gu&Vo)に話を訊いた。

Tempalay インタビューのその他の写真

──Tempalay は前身バンドを経て2014年に結成されましたが、活動を続ける中で変化した部分や逆に変わっていない部分を挙げるとすると?

どういった音楽をしたいかというのは特に話すことはなく活動してきましたが、周りがやっていることだけは絶対にやらないようにしようという意識だけはありました。変化としては、“嫌い”だと思っていたものが“どうでもいいもの”に変わってきたことですかね。ある意味許せることが増えました。

──2018年9月にリリースしたミニアルバム『なんて素晴らしき世界』は、今振り返るとどういった作品ですか? AAAMYYYさんの加入といった転機のタイミングでもあったと思いますが。

あまり覚えていませんが、思っていたよりみなさんが受け入れてくれたという印象がありました。音楽を評論する方には受け入れられる自信があったんですが、いわゆる音楽リスナーの方には届かないと思っていたので。

──作品を聴いたリスナーからの反響や、ライヴなどでの反応はどのように感じましたか?

単純に多くの人に聴いてもらえるのは嬉しかったし、自分たちが表現していい、やっていい範囲が分かった感覚がありましたね。

──6月5日にリリースするフルアルバム『21世紀より愛をこめて』ですが、まず出来上がった今の実感を教えてください。

今あるべき音楽は、こういう作品だと思います。アートという視点から目は反らせないので、責任感を持って制作しました。

──メンバー間で“こういった作品にしたい”などの話し合いやイメージの共有はしました?

メンバーにはおどろおどろしいものの中の美しさを表現したいと伝えました。あとは、オーケストラアレンジやサックスアレンジなど、今まで避けてきたことにチャレンジして、よりロマンチックな情景が浮かぶよう心掛けました。

──平成から令和に移りゆくタイミングで制作された今作は、“21世紀より愛をこめて”というアルバムのタイトルありきで作られたのかとも思いました。

“ボイジャーのゴールデンレコード”という、昔、探査機のボイジャー(NASAの惑星探査機)に乗せて宇宙に飛ばされたレコードにインスパイアされて、“今この瞬間から未来へのメッセージ”をテーマにしました。平成どんぴしゃで生きた自分が肌で感じた空気を残したい、いつか誰かに、子供に、未来のどこかで、その匂いを感じてもらいたいというのがコンセプトです。

──オープニングSE的な「21世紀より愛をこめて」から雪崩れ込む「のめりこめ、震えろ。」は、耳に残りやすいキャッチーなメロディーと不思議な耳触りのサウンドにギャップがある曲でした。

芸術家の岡本太郎さんへのラブレターというのがテーマだったんですが、岡本さんのような破壊力と攻撃力を持った曲に仕上がったと思います。

──メンバーの藤本さんの夏に誕生予定のお子さんを想って作られたという「そなちね」は、どのようなメッセージを込めようと思ったのでしょうか?

正月に『ソナチネ』という映画を観たら、初めて観た時の印象と観方が変わってることに気付いたんです。主人公は昔父親を殺していて、ヤクザとして生きているんですが、常に安息の地を求めていた彼はもがいて苦しみ、辿り着いた帰る場所は死しかなかった、親に恵まれなかった男が幸福を求めた結果の末路で。反対に、これから産まれてくる真っ白な新しい命の美しさという、この両極端でありながら紙一重であり表裏一体であることを表現したかったんです。

──「未知との遭遇」はインストゥルメンタルですが、タイトルも相まって映画のワンシーンのようなドラマチックさもありました。

アルバムのバランスをとりたかっただけなんですが、このタイトルを付けることで意味がより濃くなり、ロマンチックになったと思います。

──今作を締め括る「おつかれ、平成」はドラムロールから始まり、管楽器を取り入れるなど、ブラスバンド的な雄大さで包み込む一曲ですね。

解決していないことや向き合えてないことがあって、いろんなジレンマを抱えつつも、ここで生きていかなければならない…そういったことを壮大な演奏にすることによって、一瞬でも浄化された気分になるんです。今回のアルバムを締め括るにあたり、ポジティブでもネガティブでもないけど、少しでも光が差し込むよう演出しました。

──特に思い入れのある楽曲があれば教えてください。

「脱衣麻雀」という曲がお気に入りです。表現の規制がどんどん厳しくなっていくことへの憤りソングとなっています。

──6月6日の京都・磔磔から始まる全国ツアー『TOUR「21世紀より愛をこめて」』はどういった期待ができそうでしょうか?

まったくもって新しい体験をしていただけると思います。美味いもん食いたいです。

取材:高良美咲

OKMusic編集部

最終更新:5/20(月) 10:03
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