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自民党内で消えぬ消費増税慎重論、GDPが分かれ道の声も

5/20(月) 6:00配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 自民党内で消費増税に慎重な意見が依然くすぶっている。政府はリーマンショック級の出来事が起こらない限り、10月から税率を8%から10%に引き上げる姿勢を崩していないが、夏の参院選を控え、政界でも各種経済指標への関心が高まっている。

青山繁晴参院議員は16日のインタビューで、税率10%は増税分の計算が容易で負担を感じやすいため「必ず消費を下押しする」と語った。米中貿易摩擦の影響などを考えると「増税見送りが妥当だ」と明言。20日に発表される1-3月期の国内総生産(GDP)の結果が「運命の分かれ道」であり、マイナス成長の場合は「大きく判断が動くと思う」との認識も示した。

内閣府は13日に発表した3月の景気動向指数で、一致指数の基調判断を景気後退の可能性が高いことを示す「悪化」に引き下げた。ブルームバーグ調査で1-3月期の実質GDP予想中央値は前期比0.1%減となっている。茂木敏充経済再生担当相は19日、NHKの番組「日曜討論」で、24日発表予定の月例経済報告で企業の景況感なども加味した「政府としての景気判断」を示すと語った。

波紋広げた萩生田発言

安倍晋三政権は2014年4月に税率を5%から8%に引き上げた際、景気が悪化したことから、当初は15年10月に予定していた10%への増税を2回にわたり延期した。今回は食料品などへの軽減税率を導入するほか、キャッシュレスのポイント還元など約2兆円の消費税対策を19年度予算に盛り込んだ。増税分を財源とした幼児教育の無償化も10月からスタートする。

政府が増税への準備を進める中、自民党内に波紋を広げたのが萩生田光一幹事長代行の発言だった。4月18日のインターネット番組で、日本銀行が7月に発表する6月の企業短期経済観測調査(短観)などで示される経済情勢次第で「違う展開があると思う」と増税延期の可能性に言及した。

萩生田氏は「個人の見解」と説明しているが、3月の景気動向指数の基調判断が「悪化」に引き下げられたことを受けた14日の記者会見でも、今後の経済状況を「きちんと見極めていきたい」と持論を展開。16日のロイター通信のインタビューでも消費増税延期の判断を参院選前にするべきだと語った。

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最終更新:5/20(月) 6:00
Bloomberg

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