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IT部門主導のRPA導入を成功させる不可欠な要素

5/21(火) 7:00配信

TechTargetジャパン

 イングランド北西部でサービスを提供する水道会社United Utilitiesがロボティックプロセスオートメーション(RPA)の導入を開始して1年になる。同社は専門チームを立ち上げて、事業全体からRPAの応用分野を選定するのを支援している。

 同社は2017年11月、Blue Prismのソフトウェアを選定してRPAへの取り組みに着手した。同社は現在までに20件のプロセスをRPAで自動化し、さらに12件のプロセスを現在開発中だ。

 United Utilitiesのロボット部門であるデジタルオートメーションチームのトップを務めるジェネビーブ・ウォレス・ディーン氏によると、これは氷山の一角にすぎないという。同氏はRPAを確立する役割を担い、同チームの設立へと歩みを進めた。同氏が率いる10人編成のチームは、RPAと応用分野の考案に重点的に取り組んでいる。同社には5000人強の従業員がおり、ウォレス・ディーン氏が率いるチームは約250人のIT部門に所属している。

 同氏が率いるチームの業務はDevOpsチームに似ており、RPAや人材のトレーニングを含むRPAインフラの構築と、RPAが有効な分野の定義に時間を費やしている。

時間を節約し精度を高めるロボット

 同社は2018年1月、Blue PrismのRPA製品を使って最初のプロセス自動化を完了した。エンジニアが訪問する予定の顧客にテキストメッセージを送信するプロセスだった。「ロボットが当社のアプリケーションに入り込み、担当者を確認し、テキストメッセージを送信する」とウォレス・ディーン氏は話す。

 送信するテキストメッセージは1日当たり約200通。このプロセスを8人の従業員が手作業で行っていた。今では、1台のロボットがこのプロセスを1日当たり30分で完了する。同社はこのプロジェクトだけで年間推定2000時間を節約した。

 「時間短縮は評価しやすいが、他にも精度の向上やログの記録といったメリットがある。つまりテキストメッセージを送信したこと、送信日時、送信相手が確実に分かる」とウォレス・ディーン氏は話す。

 「メリットは時間短縮にとどまらない。プロセスを堅牢(けんろう)にもする。ロボットは休暇を取ることも、病欠することもない」

 手作業が減っても、人員は削減していない。ウォレス・ディーン氏は次のように話す。「時間短縮により、テキストメッセージを送っていた担当者は顧客との関わりに多くの時間を割けるようになった。人員削減がRPAの目的ではない。インテリジェンスやビジネス知識が不要な仕事を自動化する」

 水の使用量測定を顧客が申請するプロセスにも自動化を適用している。非メーター制料金の顧客は、無料の水道メーターを申請できる。United Utilitiesは、住居の大きさや居住人数に応じてメーターの設置が適切かどうかを計算する。このプロセスをRPAで自動化した。

 これはニーズが急増し、適切な数の人員を雇用するのが難しいプロセスの一例だ。ウォレス・ディーン氏は次のように話す。「ロボットが申請を受け付け、計算を行ってから申請作業を進める。ニーズが急増したら投入するロボットを増やす。人員の不足が業務に影響することはない」

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最終更新:5/21(火) 7:00
TechTargetジャパン

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