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<第73回トニー賞>宮本亜門「ハデスタウン」に「興奮」 授賞式の見どころ語る

5/22(水) 10:00配信

まんたんウェブ

 それに賞は良くできているだけでは取れない。賞を取る作品というのは、その時代にピタッとくるものなんです。アメリカ人だけではない、世界中の人たちが今、感じたいことがひしひしと伝わって感動を呼ぶ作品が受賞するんです。ある時は、単に楽しいだけではない、苦みだったり、過酷な現実を見つめたりしながら、エンターテインメントで表現する。そんな作品が受賞すると、ブロードウェーの幅の広さ、奥深さを感じ、うなります。

 また、経験して分かったことに、ブロードウェー、トニー賞の壁の厚さもあります。クリエーターたちは皆お互いを知っているし、徹底的に学び合っている。そんなことも知って、これからますます受賞に向かって本気で作品を作っていきたいと思うようになりました。正に、やる気を起こさせてくれた場所なんです。

 ――今年のノミネートのラインアップを見ていかがですか。

 ノミネートを見て、それぞれに違うメッセージを持った、違うスタイルの作品が並んでいるなと思いました。いろいろな意味で、トランプ政権になってから、作品のエネルギーが増していると感じました。ある反発なのかもしれません。人の在り方、共存の仕方を、こう考えるといった政治的な意味合いも入っていて、今こそ、自分たちが感動を通じて表現しておかなければというような、熱い思いが出ているような作品もありました。

 ――今年のノミネート作品で、宮本さんが注目されている作品を1本挙げるとすれば?

 去年はどちらかというと楽しい作品が多かったんですが、今回は一段とバラバラ。その中で僕が特に興奮したのは、ミュージカル作品賞にノミネートされている“Hadestown”(「ハデスタウン」)です。これは実に面白い神話を基に、ある男女のジャーニーを描いています。1回見たらあまりにも面白く、次の日もどうしても見たくなって、他の作品をキャンセルしてチケットを買いました。たった3日の滞在で、これしか見てないというほど魅せられた作品です。

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最終更新:5/22(水) 10:00
まんたんウェブ

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