ここから本文です

向井理、『わた定』出演で感じたドラマ現場の変化 仕事観に持論「それぞれの働き方があっていい」

5/21(火) 10:00配信

オリコン

 「時代によって仕事に対する捉え方も変わってきていると思います。僕らが子どもの頃に見ていたお仕事ドラマって、スーパーマンがひとりいて、その人がすべてをかっさらっていく感じがあって、キャッチコピーでも『24時間働く』というものがあったり、それがひとつのサラリーマンの目指すべきところだったのが、今はそうじゃなくなってきていますよね」。吉高由里子主演のドラマ『わたし、定時で帰ります。』(TBS系 毎週火曜 後10:00)で、理想の上司として社内の人望も厚い種田晃太郎を演じている向井理(37)は、今作の出演を通して感じたことをこう語る。

【写真】定時で帰るがモットー!時計を気にする吉高由里子

■『わた定』の現場でも働き方改革? ドラマが持つ奥行きを力説

 同ドラマは吉高演じる“残業ゼロ! 定時で帰る!”がモットーのニューヒロイン・東山結衣が、くせ者のモンスター社員たちが抱える様々なトラブルを解決し、働き方新時代に働くことの意味を問う、心温まるワーキングドラマ。ドラマや映画の現場と言えば、ひとつのシーンの撮影が長引いて、予定の時間よりも押す(遅くなる)ことが多いと聞くが「(今回のドラマは)あんまり押すことはないですね。現場の雰囲気もよく、順調だと思います」。ドラマの内容と、4月1日から施行された「働き方改革関連法」の関係もあり、現場では“ある変化”が見られたという。

 「スタッフさんが、ローテーションで休みを取ったりされていて、そういうのはこれまであんまり見たことがなかったですね。休みを回すことで朝だけ出勤という方もいらっしゃるので、途中で抜けるスタッフさんに対して『お疲れ様でした』と言うのは初めての経験だなと(笑)。4月1日から働き方についていろいろと整備されて、それに則ってやっているので、そういう意味ではタイムリーなドラマなんだなと感じています」。

 同ドラマでの“仕事”の描かれ方にも注目が集まっているが「これまでは、仕事の延長線上で1日が回っているというお仕事ドラマが多かったと思いますが、今回のドラマでは、吉高さん演じる結衣と、中丸(雄一)さん演じる巧がアスレチックに行ったりといった仕事以外の過ごし方も映し出しているんですよね。だから、やっぱりドラマっていうのは、時代を象徴するものだと思うので、そうした部分の表現も変わっていくというのは自然だと感じますね」と分析。その上で、作品の持つ奥行きの深さを力説した。

 「今回のドラマの中には、極端な悪者はいないんじゃないかなと思っていて。そこがリアリティーがありますし、例えばユースケ・サンタマリアさん演じる福永も一言で『ブラックな上司』とまとめてしまうと、ステレオタイプになっちゃいますけど、それでも福永っていう人は会社の利益のためだったり、自分を救ってくれた上司に対する恩返しだったりとか、そういう面だけ取れば、全然まともな人だとも思うし。だからどっちの立場から見るかっていうのがあって、簡単に対立関係が出ないから面白いし、答えがなかなか出ないなと思いますね」。

■「理想の上司」との評価に笑顔 “定時”がない俳優業は「特殊な仕事」

 自身が演じる晃太郎には、SNSなどを中心に視聴者から「理想の上司」との声も上がっているが「どうなんでしょうね。晃太郎のすごくいいところは、やはり押し付けないというところが、ある意味(吉高が演じている)結衣が、定時で帰ることを周りに押し付けてないことと同じ。晃太郎も自分が残業したり休日出勤したりすることを、他の人にも押し付けてない。方向性は真逆に見えますけど、姿勢としては一緒だなと思いますし、そこがいい上司に見えるポイントかな」とにっこり。役者の世界での働き方について向けてみると、こう語った。

 「それこそ、定時なんてないですよね(笑)。特殊な仕事なので、それを理解しないといけないなと思います。こういう作品をやっていると、より感じますけど、9時18時っていう生活をあんまりしたことがないので、定時という概念がそもそもなかったり、タイムカードを切ることもないですし、逆に休憩と働いている時間の区切りもなかったり…。だから、本番の時間だけで考えたら、一般の方よりも短いんでしょうね。だけど拘束時間としては、衣装を着る、メイクをする、テストをするとかいろんなことを考えると、単純に1時間のドラマを作るために1週間~10日かかるというのは、長いなと思いますけど。時間に関して極めて曖昧な仕事なので、あんまり意識しすぎてもわからなくなりますし、別物だと思っています。ただ、それでも数年前までは多かった朝方までの撮影が、最近は少なくなってきているのは実感としてありますね」。

 理想の働き方についても聞いてみた。「ドラマで、晃太郎と結衣が同じフロアにいるっていうことが、その象徴だと思って見ているんですけど、それぞれの働き方があっていいんじゃないかなと。だから、明確に働き方改革を推奨しましょうっていうドラマにはなっていないですし、改めて働くとか仕事に対してどう向き合うか、そこから自分はどうするべきかっていう、ひとつの助けになればいいなと思っていますし、決して答えを突きつけるドラマになってはいけないという思いは持っています」。

 さらにこう続けた。「本当にこれはどっちから捉えるかなんですよね。どうしても主人公がいると、そっちの目線で物語を捉えていきがちなんですけど、人間なんて自分自身が主人公なので、いろんな視点があるんだなというのを感じるだけでもいいのかなと思います」。

最終更新:5/23(木) 22:25
オリコン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事