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「チャン・ジャヨン事件」の再調査、性犯罪に対する捜査勧告せず終結

5/21(火) 22:32配信

ハンギョレ新聞

プロダクション代表の偽証容疑は捜査勧告  朝鮮日報社主一族の疑惑、一部事実に

 2009年3月、女優のチャン・ジャヨン氏が、性接待の強要を受けたという文書を残して死亡してから、10年ぶりに行われた再調査が終了した。当時、検察と警察の捜査が不十分であり、チャン氏事件と関係がないとして訴訟戦を繰り広げた「朝鮮日報」の社主一家がチャン氏と会っていた事実を確認した。しかし、チャン氏が文書を残してまで知らせようとした性接待強要疑惑など、性犯罪に対する再捜査の勧告にはつながらなかった。

 法務部検察過去事委員会は20日午後、「女優チャン・ジャヨン氏性接待リスト事件」の調査結果を発表した。過去事委は昨年4月に事前調査の対象に同事件を選んでから、13カ月にわたり関連者約80人を呼んで調査した。調査の実務を担当した最高検察庁過去事真相調査団は、チャン氏事件を芸能プロダクション代表の接待・性接待の強要疑惑▽朝鮮日報のパン社長の性接待要求疑惑▽「パン社長の息子」に対する酒席での接待疑惑▽朝鮮日報社の捜査もみ消し圧力疑惑▽検察・警察の捜査不足▽チャン・ジャヨンリストの有無など、12つの争点に分けて調査した。

 過去事委は調査結果を土台に、チャン氏の芸能プロダクション代表だったキム・ジョンスン氏の偽証容疑について、検察の再捜査を勧告した。同委員会は、2012~2013年に朝鮮日報がイ・ジョンゴル共に民主党議員に提起した名誉毀損裁判で、キム氏が「パン・ヨンフン・コリアナホテル社長を知らない」と述べるなど、偽証を行ったと判断した。キム氏は2007年10月にチャン氏をパン・ヨンフン社長に紹介した。

 しかし、性犯罪に対する捜査勧告はしなかった。真相調査団は「2008年9月、(社長が)朝鮮日報のパン社長が性接待の要求をするように仕向けた」というチャン氏の文書内容と関連し、「朝鮮日報のパン社長」がパン・ヨンフン・コリアナホテル社長である可能性に注目した。パン社長が2007年10月にソウル江南のある中華料理店で、チャン氏に会った点などを挙げ、チャン氏がパン社長を「朝鮮日報のパン社長」だと思っていたと判断した。しかし、パン社長がチャン氏から接待を受けた日時と場所は特定できなかった。過去事委関係者は「性接待を要求されたという内容が、文書としては残っているが、他の根拠はない。実際、パン社長が性接待を要求したかどうか、実際性接待が行われたかは確認できなかった」と述べた。

 薬物を使ってチャン氏に性的暴行を加えたという特殊強姦疑惑についても、根拠が薄いと判断した。捜査勧告まで進むには、ユン・ジオ氏の供述以外に他の証拠がなく、供述の信頼性も議論になった。真相調査団の内部的にも意見が分かれた。3人の外部団員が捜査勧告の検討を依頼することを要請したが、他の3人は反対したり、過去事委の決定に従う意向を示したという。

 過去事委は、パン・ジョンオ元TV朝鮮代表が2008年10月、チャン氏から酒の接待を受けたことを確認した。しかし、チャン氏の日記や手帳など、資料が残っていないという理由で、接待の強要については判断しなかった。

 朝鮮日報が当時、警察の捜査に外圧を加えた情況も確認された。過去事委は、イ・ドンハン朝鮮日報社会部長がチョ・ヒョノ京畿警察庁長(当時)を脅迫した事実があると明らかにした。しかし、朝鮮日報が、パン元代表とチャン氏の通話記録を(捜査資料から)除外させたかどうかは確認できなかったと発表した。これに先立ち、朝鮮日報は、チョ元庁長の主張を報じたマスコミを相手に訂正報道および損害賠償請求訴訟を起こした。しかし、過去事委はチョ元庁長の発言に信ぴょう性があると判断した。

 過去事委は当時、警察と検察の捜査がずさんだったと指摘した。警察の初動捜査のミスにより、核心の証拠を押収することができなかった。当時、警察が確保した通話記録の原本が捜査資料に含まれなかったことも確認された。チャン氏が使用した携帯電話3台のデジタル・フォレンシック結果も、捜査記録に添付されなかった。警察から事件を引き継いだ検察も捜査に積極的ではなかった。「朝鮮日報のパン社長」と関連し、パン・ヨンフン・コリアナホテル社長がチャン氏に会ったという供述を確保した後も、パン社長に対する調査を行わなかった。また、パン・チョンオ元TV朝鮮代表の携帯電話の通話記録を2日分だけ照会した事実も明らかになった。

チェ・ウリ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:5/21(火) 22:32
ハンギョレ新聞

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