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9社が経常減益 県内上場18社3月期

5/21(火) 1:19配信

北日本新聞

 県内の上場企業18社(銀行を除く)の2019年3月期決算が出そろい、経常ベースで9社が減益となった。原材料価格の上昇や人手不足に伴うコスト増が利益を圧迫し業績向上にブレーキがかかる企業が目立った。最高益を更新したのは3社で、18年3月期の8社から減少。国内景気の減速が指摘される中で米中貿易摩擦の激化など先行き懸念は根強く、予想数値を示した17社のうち7社が経常減益を見込んでいる。(経済部・池亀慶輔)

 経常減益となったのは、朝日印刷、アルビス、エヌアイシ・オートテック、CKサンエツ、大建工業、タカギセイコー、田中精密工業、日本カーバイド工業、北陸電気工事の9社。朝日印刷は主力の医薬品や化粧品向け印刷包材が好調で売上高が最高を更新したものの、物流費や原材料の高騰、増産体制構築に向けた経費増が利益を押し下げた。日本カーバイド工業は原油価格高騰による原材料費や物流コストの上昇が響いた。

 19年3月期に経常減益となった各社の一部は、20年3月期にコスト削減や生産能力の増強などを通じて増益を予想する。エヌアイシ・オートテックは愛知県内に新設した製造拠点が本格稼働する。大建工業は北米の工場2社を子会社化することで大幅に利益を伸ばす見通しだ。

 人手不足の影響で人件費がかさみ減益となった北陸電気工事もさらなる受注増で増益を見込む。日医工は薬価改定や米国での価格競争激化に伴い営業利益が減少したものの、原薬調達や生産の効率化などを進め利益を改善する。

 20年3月期に経常減益を予想するのは朝日印刷、アルビス、川田テクノロジーズ、タカギセイコー、田中精密工業、日本カーバイド工業、北陸電気工業の7社。先行きへの不透明感は根強く、市場環境への楽観的な見方は少ない。田中精密工業は主要取引先の自動車業界では国内で消費税増税に伴う駆け込み需要が見込まれるものの、北米と中国は販売がほぼ横ばいに推移するとみる。タカギセイコーは車両分野の金型の受注減や中国での競争激化を予想する。

 電気料金の一部値上げによる200億円の増収効果などで3年ぶりに黒字転換した北陸電力は「依然として収益環境は厳しい」とし、20年3月期の利益予想と配当予想は「未定」とした。

 一方、19年3月期の経常利益が過去最高となったのはゴールドウイン、TIS、トナミホールディングス(HD)の3社。いずれも20年3月期も経常増益を予想する。ゴールドウインは、アウトドア商品の販売が通年で好調となり売上高は9年連続の増収で、23年ぶりに過去最高を更新。インテックなどを傘下に置くTISは、IT投資の旺盛な需要を取り込み、売上高と営業、純利益も最高となった。

 トナミHDは売上高も6年連続で最高を更新した。運賃引き上げや企業の合併・買収(M&A)、コスト管理の徹底が奏功した。21年3月期までに経常利益を78億円に伸ばす中期経営計画の前倒し達成を視野に入れている。

北日本新聞社

最終更新:5/21(火) 1:19
北日本新聞

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