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【コラム】中国よ、「わな」避けたいなら3つの癖やめよ-エラリアン

5/21(火) 16:06配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 米国と世界経済を短期的に損ねるリスクがあるにもかかわらず、中国勢に対する米市場参入障壁を高くすることで、中国側に重い長期コストを課そうとしているのがトランプ米大統領だ。大統領が本当に脅かしているのは、中国が高所得国となるチャンスかもしれない。

中国指導部が長く認識しているのは、「中所得国のわな」を回避するためには経済発展モデルの転換が必須だということだ。実際に他の多くの途上国が高所得国への脱皮に失敗している。中国はここ20年、世界市場から極めて強い追い風を受けながら、国内の改革を図ってきた。だが外部環境は変わりつつある。中国からの輸入に対する関税を引き上げた米国は、中国テクノロジー企業の米市場へのアクセスをも制限。さらに中国本土からサプライチェーンをすでに移し始めた米企業もある。

外からの順風が逆風に転じつつある中で、中国は繁栄を続けるためにはこれまでよりずっと多くを内需に頼る必要がある。金融システム内でリスクを積み上げることなく内需を拡大するには、過去数十年の大半で国内成長を支えてきた借金頼みの政府投資や非効率な国有企業に依存するのではなく、大規模な家計消費と民間投資を促さなければならない。だが、中国には経済・金融面での不安定さが高まると常に幅を利かせる3つの癖がある。この癖を克服できなければ、こうした取り組みは失敗するだろう。   第1の癖は、自己防衛策として家計が貯蓄を殖やすことだ。特に景気見通しに確信が持てない場合、家計は医療・教育費や退職後の生活資金として極めて高水準の貯蓄に励む。過去数年は貯蓄率な慎重な引き下げに成功していた中国だが、ここ1年程度はそれも停滞気味だ。直近の統計は、改善が進むより先に問題が悪化する可能性を示唆している。(健康保険や教育・年金制度の改善を含め)潤沢な資金を備えた保険制度を家計に提供し、家計がもっと安心して消費できるよう、中国にはまだまだやるべきことがある。

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最終更新:5/21(火) 16:06
Bloomberg

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