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豊田自工会会長:トランプ大統領の判断「大変残念」-輸入車脅威論で

5/21(火) 17:02配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 日本自動車工業会の豊田章男会長(トヨタ自動車社長)は21日、米国のトランプ大統領が輸入車や自動車部品を国家安全保障に対する脅威としたことについて「大変残念」に思うなどとする内容の声明を発表、日系自動車メーカーの米国での貢献が歓迎されないようなメッセージに業界として驚いていると表明した。

豊田会長は声明で、米通商拡大法232条調査への判断に関してトランプ大統領が米国への輸入車や部品が国家安全保障に関する脅威と位置づけたことについて遺憾の意を表明。自工会の会員企業は累計約510億ドル(約5兆6000億円)を米国に投資して28州に生産拠点を持ち9万3000人以上の直接雇用を創出するなど米国社会に貢献しているとし「日系自動車メーカーの長年にわたる米国での投資と雇用への貢献が歓迎されないかのようなメッセージには日本の自動車産業として大変驚いている」と述べた。

米商務省は自動車・同部品の米国への輸入を調査した結果、1980年代以降、米国の地場の自動車メーカーの市場シェアが低下し、安全保障が損なわれていると結論付けた。トランプ大統領はこれに同意すると言明。日本や欧州連合(EU)などから輸入する自動車・同部品への追加関税発動を180日延期し、合意に向けて交渉を進めるよう通商代表部(USTR)に指示した。

これに対してトヨタは17日の米国での発表で、トランプ大統領の主張に反論。「われわれの投資が歓迎されていないとのメッセージをトヨタに送るものだ」と異例の強い表現で指摘していた。

豊田会長は声明で、輸入車や部品が米国の安保上の脅威になることはないと確信しているとし、トランプ大統領にトヨタの思いを理解してもらい、日米両政府間の協議が両国の自動車産業や経済の発展につながる結果になることを強く願っているとした。

みずほ総研の菅原淳一主席研究員はトヨタが米国で出したコメントについて、トヨタは米企業の一員としてやってきてトランプ政権になって以降も対米投資の強化に努めるなど要求に応えようと誠実に対応してきた中でそこが評価されずしかも脅威とまで言われて「ここは一言言わざるを得ないだろう」とけん制したのではないかとの見方を示した。

(c)2019 Bloomberg L.P.

Maiko Takahashi

最終更新:5/21(火) 17:02
Bloomberg

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