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レバレッジ融資、金融システムに脅威となっていない-FRB議長

5/21(火) 9:46配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は20日、企業向け高リスク融資の市場活況はサブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローン危機前の住宅ローン産業と同様の様相を呈していると認めつつも、米規制監督当局は現在、状況を注視しており、金融システムの守りは強化されていると指摘した。

迫りつつある新たな大惨事に連邦準備制度が注意を怠っているとの批判に対し、パウエル議長はレバレッジ融資を巡る広範な分析を示して反論した形だ。こうした高リスクの企業向け融資について明確な警告の兆しはあるものの、1兆2000億ドル(約132兆円)規模の市場が現時点で金融システムに脅威となることはないとの認識を同議長は示した。

パウエル議長はフロリダ州で開催の米金融当局の会議に向けた講演のテキストで、「企業債務に絡んだリスクにわれわれは真剣に向き合っているが、潜在的な損失に対処するだけの十分な力強さが金融システムにはあると見受けられる」と語った。それと同時に、2008年の危機との類似点に不安があることは理解できると話した。

その上で、かつて債務担保証券(CDO)と呼ばれた金融商品から、現在ではローン担保証券 (CLO)に多少顔ぶれが変わったが、借り手企業の収入の伸びのペースを上回って拡大するローン市場が存在すると指摘。「債務規模が大きいだけでなく、最近の伸びは特にリスクが高めの債務に集中している」との認識を示した。

パウエル議長は、レバレッジ融資に絡んで問題を抱える恐れがある市場参加者としてミューチュアルファンドに言及。下落局面に際しては、ミューチュアルファンドがローン債権を処分できるよりも急激なペースで、投資家の償還請求に見舞われる可能性を挙げた。投資家の間に償還の動きが広がれば、広範な下押し圧力が加わり、レバレッジ融資を組み込んだCLOの保有者なども含め、ローン債権保有者全てに「影響が及びかねない」としている。

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最終更新:5/21(火) 12:06
Bloomberg

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