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「なんで売ったの?」アライグマの訴えに言葉が詰まる……外来種のイラスト本、作者が訴えたかったこと

5/27(月) 7:00配信

withnews

「外来種」ってどんなイメージがありますか。厄介者、怖い、悪いやつら……。でも、イラストレーターのウラケン・ボルボックスさん(@ulaken)が出した本「侵略!外来いきもの図鑑 もてあそばれた者たちの逆襲」に描かれた彼らは、愛嬌さえ感じる姿。ジョークとともに自らの境遇を訴えます。単純に悪者扱いはしない、でも、起きている問題からは目をそらさない。本に込めた思いを聞きました。(朝日新聞記者・杉浦奈実)

【写真特集】あんなに可愛かったアライグマが、みるみる「凶暴化」していくまで……

「あれ、なんか可愛い?」

本は2月末ごろから全国の書店などに並んでいます。最近生き物系のイラスト本はよく見掛けるようになりましたが、生き物好きの私でも、外来種縛りは見たことがありません。中をのぞくと、イラストと小ネタがページを埋め尽くしています。

「アライグマ」の項目では、前脚でザリガニを捕まえるイラストの周りに、タヌキとの見分け方の説明と、某国民的アニメを思い起こさせる「ぼくはタヌキじゃない!」のセリフ。東南アジアなどが原産で沖縄に定着しているクララ(ウォーキングキャットフィッシュ)は「這えた、私這えたわ!」とうねうねしています。

第一印象は「あれ、なんか可愛い?」。

「必死に生き抜こうとしたら見つけ次第殺せと言われる」

ページを繰ると、多くの種にマンガの解説がついています。

アライグマでは、1970年代にアニメの影響で輸入されたけど、大きくなると扱いきれなくなり、逃がされて野生化した経緯が描かれます。

重要文化財を傷つけ、希少在来種を食べ、農作物を荒らし、病気を媒介――。多くの問題を引き起こすアライグマは駆除の対象です。

「人間は勝手だ」と叫ぶアライグマたち。

「知らない国にペットとして連れてこられたあげく飼いにくいと捨てられ、必死に生き抜こうとしたら見つけ次第殺せと言われる」「日本生まれの僕らは原産国でも外来種扱いだから帰れない」「なんで売ったの?どうして輸入許可したの?自分がそうだったらって考えてみて」とコマの中からこちらを見つめます。

「侵略的外来生物って?」といった「基本」から「国内由来の外来生物」といった、まだ一般にあまり知られていない項目も含めた解説もあります。

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最終更新:5/27(月) 7:00
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