ここから本文です

【日本ダービー】皐月賞2着ヴェロックス陣営「あの接触不利がなかったら」

5/22(水) 21:50配信

東スポWeb

【日本ダービー(日曜=26日、東京芝2400メートル)得ダネ情報】競馬に「if」はご法度とはいえ、仮に第79回皐月賞の直線の叩き合いでサートゥルナーリアとヴェロックスの接触がなかったとしたなら…。第86回日本ダービーを前に、スッキリさせておきたいポイントだ。新進気鋭の中内田厩舎に食い込む石川吉行記者が、ヴェロックス陣営の「表の見解」にとどまらず、“裏の見解”を引き出すことに成功。無敗の皐月賞馬を逆転するシナリオはすでに完成している――。

 皐月賞は長い審議の末に決着。直線半ばの叩き合いでサートゥルナーリアは内にヨレ、ヴェロックスと接触。鞍上のルメールには5万円の過怠金という制裁が下された。

 あの不利がなければ、ヴェロックスが勝っていたのではないか? そんな疑問を抱いた競馬ファンも多かったはずだ。では当のヴェロックス陣営はこの出来事をどう捉えているのか。

「皐月賞はウチのも、もう加速がついた後でしたし、前に入られたわけでもなかったですから。振り返ると、東京スポーツ杯(4着)では内から出てきた馬にぶつけられましたが、あの時は初めての左回りで、まだバランス良く走れていなかった2歳時。加速しようとしたところでの不利は正直、痛かった。皐月賞の接触はその時とはまったく違うものだと捉えています。影響うんぬんより、(接触した後も)ヒルむことなく、ゴールまでしっかりと走れた気持ちの強さを評価してあげたいですね」(猿橋助手)

 不利の影響のあるなしは別にしても、着差はわずか「アタマ」。ならば当時、断然の支持を集めていたサートゥルナーリアは、下馬評ほど抜けた存在ではなかったのではないか? 角度を変えて、こう聞いてみたところ「いやいや、改めて強い馬だと思いました。こちらとしては思い描いていた通りのレースができたうえで、負けたわけですから」。

 ここで改めてヴェロックスのレースぶりを振り返ると、サートゥルナーリアに次ぐ支持を集めていた、もう1頭のGI馬アドマイヤマーズを4角で内へと閉じ込める形で早めに進出。あとは、ぶっつけの臨戦、キャリアも浅いサートゥルナーリアが、勝負どころでモタつくようなことがあれば…。

 そう、ヴェロックス陣営にとってはシナリオ通りに事が進んでいたにもかかわらず、外から並びかけられて競り負けたとなれば、素直に相手をたたえるしかない。ただし…。

 ここからは“仮説”という注釈つきではあるが、猿橋助手は一つの可能性を示してくれた。

「直線で接触したことで、サートゥルナーリアのいい支えになってしまったのかも。仮にあの位置にヴェロックスがいなければ、サートゥルナーリアはもっと内まで切れ込んで、勢いをなくしてしまったかもしれません。そういう意味では、十分に力を発揮した強い馬と、あの時点で互角に走れたことが、今回につながるかもしれませんね」

 2着惜敗によって、ライバルの強さだけでなく、その弱点まで気付けたとなれば“前哨戦”としての皐月賞の意義は大きい。そう捉えることができるのはもちろん、ダービーへ向けての調整がうまくいっているからこそだ。

「この中間は基礎部分での調教量を増やした。皐月賞の前より負荷をかける調整でも、(カイバ)食いを落とすようなところは見られません。それと左回りの追い切りでもバランス良く走れるようになっていますね。このまま順調にいけば、皐月賞より一段階上の状態で出走できると思います」(猿橋助手)

 新馬戦の8馬身差圧勝でクラシック候補と騒がれながらも、ヴェロックスはその後、野路菊Sで2着、東スポ杯が4着と足踏みが続いた。それは調教を強めると食いが落ちたり、熱発したりという繊細さが影響した敗戦でもある。

 しかし、大一番を前にした1週前追い切りでは、栗東ウッド6ハロン78・5秒というド派手なデモンストレーションを敢行。これほど強い稽古を行えること自体が、体質強化の表れであり、陣営が自信を深める材料になっている。

 川田騎手&中内田厩舎のタッグといえば、その安定度は群を抜くもので、お互いの信頼感も強い。それだけにダノンプレミアムで挑んだ昨年6着の悔しさは…。今年のダービーにかける気持ちは強いものがあって当然。1番人気で迎えるダービーの厳しさを十二分に味わったコンビでもある。

 若駒S→若葉S連勝と王道とはそれたところで経験値を得ることで強さを増し、王道中の王道・皐月賞での惜敗で手応えをつかんだヴェロックスが、逆転で悲願を成し遂げる可能性は十分過ぎるほどあるように思えるのは、決して担当びいきによるものではない。

最終更新:5/22(水) 21:50
東スポWeb

こんな記事も読まれています

スポーツナビ 競馬情報

重賞ピックアップ

あなたにおすすめの記事