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歴史のロマン満載 切目王子の物語が漫画に

5/22(水) 16:55配信

紀伊民報

 熊野九十九王子の中でも格式が高いとされる五体王子の一つ、和歌山県印南町西ノ地にある切目王子(切目神社)にまつわる物語を漫画で紹介した冊子「切目王子のものがたり」が完成した。作製した地元の住民でつくる「ふるさとの歴史を学ぶ会」(寺下鎮雄会長)は「子どもたちにも分かりやすく伝えていけたらと思う」と話している。

 切目王子と伏見稲荷大社(京都市)との結び付きを書いた物語「宝蔵絵詞」が宮内庁に残されていて、そのことを知った学ぶ会が、地元にもあまり知られていない物語を小学生にも分かりやすく知ってもらおうと、冊子を作ることにした。寺下会長(74)が、知人から絵が得意な太田絢子さん=印南町上洞=を紹介してもらい、物語に沿って描いてもらった。

 サブタイトルは「切目王子黄な粉の化粧絵物語」。切目王子はもともと金剛童子と呼ばれて熊野権現に仕えていたが、あることがきっかけで守っていたお坊さんを殺してしまい、権現から罰として右足を切り落とされ、切目の山に捨てられて切目王子と呼ばれるようになった。

 王子は怒りと悲しみから、熊野の参詣者を襲う恐ろしい神になり果て、権現は人々を守るために稲荷大明神に相談。大明神に仕えるキツネの精霊と金剛童子が仲が良く、王子は言うことを聞くようになった。しかし、大明神の信者を見分けることができず、それなら目印に信者の顔に化粧をすればということになり、豆の臭いが嫌いな王子が「きな粉を塗って化粧をした人は襲わない」と約束した。大明神と権現は「熊野から帰る人は顔にきな粉を塗るように」と言い、王子は悪さをしなくなった。このきな粉で化粧をする風習が節分の豆まきの元になったという。

紀伊民報

最終更新:5/22(水) 16:55
紀伊民報

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