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夫はある日、女性になる決意をした。2人の”妻”の思い

5/22(水) 17:57配信

BuzzFeed Japan

「ジェンダーの専門医に診てもらおうと思うんだけど」

結婚18年の「夫」からある日、緑さんが突然言われた言葉だ。

パートナーはその後、通院を開始し、女性として生きることを決意。診断の末にホルモン治療をし、母国・アメリカ合衆国で性別変更もして、名前はエリン・マクレディとなった。

2人の間には3人の子どもがおり、今では息子たちの保護者会でも、エリンさんのことを「妻です」と紹介するという緑さん。しかし、初めからパートナーのホルモン治療や性別変更を受け入れることができたわけではない。【冨田すみれ子/ BuzzFeed Japan】

幼い頃から自身のジェンダーについて違和感を覚えていたエリンさんは、当時の心境をこう振り返る。

「自分の中での違和感はずっとあったけど、人に言うことはなかった。緑や友達にさえあまり言わなかった」

「でもジェンダークリニックに行こうと決意した時点で、自分のジェンダーに対する答えは出ていたと思う。それでも緑に言い出すのも、どう思われるかと考えると怖かった」

40年以上も抱えてきた自身のジェンダーへの答えを出すために、やっと一歩を踏み出すことができた。

「うすうす、ふんわりとは言っていたし感じていた」。そう話す緑さんだが、やはり突然のパートナーからの告白には「困惑した」。

悩みは解消された方がいいとジェンダークリニックへの受診は勧めた緑さんだったが、エリンさんからホルモン治療を始めたいと打ち明けられた時には「え、ちょっと待って」と思ったという。

「うちはお母さんが2人なので」

男性としてのエリンさんと結婚し「夫婦」として18年間過ごした後に、性別変更について切り出された緑さん。最初は「トランスジェンダーというものもよく分からなかった」が、エリンさんと話し合いを重ね、少しずつ受け入れていった。

「人間知らないものは受け入れにくい。けど慣れるんですね。最初は他人にどう紹介すれば良いのかと思ったんですが、今は『妻です』とすんなり紹介できます」

息子が通う小学校の保護者会でも「うちはお母さんが2人なので、そこらへん配慮をよろしくお願いします」と話すという。

3人の子どもたちは現在17才、16才、10才で、年齢の差もあるためにそれぞれ反応は違った。しかし反対したり口論したりすることなく、エリンさんの性別変更を「すんなり受け入れた」。

エリンさんは子どもに打ち明けた当時のことを大笑いしながら話す。

「3人ともなんとなくは私が抱える思いを以前から分かっていたと思うんです。でも遂に性別変更について子どもに打ち明けた時、特に当時9歳の三男の反応は可愛かった」

「わざと、目を丸くしてとても驚いた顔をしてみせて『女になったの?!そんなことできるの?!』って聞き返したんです」

「できるんだよ。大丈夫だよ」と笑いながら説明し、さらには両親や友人にも少しずつ治療や性別変更について話してきた。大きな反対などもなく理解を得たという。

次男と三男はエリンさんのことを「ダディ」(英語で父親を意味する)と呼ぶが、エリンさんは「気にならない。父親は役割のようなもので、呼び名は呼びたいように呼べば良いと思っています」と話す。

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最終更新:5/22(水) 17:57
BuzzFeed Japan

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