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「年金受給額」と「給与額」は正比例していない 厚生年金保険料負担と年金給付の関係とは

5/22(水) 18:00配信

マネーの達人

「平成29年分民間給与実態統計調査」によると、平均給与が最も高い業種は電気・ガス・熱供給・水道業で、次が金融業・保険業、さらに情報通信業と続きます。

これらの業種で働く人たちの給与額は、平均値をうわまわっています。

このとき、「高給取り」たちが受給する公的年金額も同じように多額になるかといえば、そうはなりません。

年金受給額と給与額は、完全な相関関係(正比例)とはなっていません。

保険料額表でわかる厚生年金保険料額

報酬月額をもとに、健康保険料額と厚生年金保険料額を算出した結果を一覧にした「保険料額表」というのがあります。

毎年更新され、都道府県ごとに発行されています。

保険料額表の厚生年金保険料の欄を見れば、記載が31等級までしかないことがわかります。

報酬月額が60万5000円を超えると、そこから上は全て31等級として扱われることになります。

対照的に、健康保険料の場合、2019年4月分の保険料額表は50等級まであります。

報酬月額が135万5000円まで細かく区分けされ、報酬月額が上がるごとに保険料負担額も増えていきます。

厚生年金保険料の上限は公的年金受給額の上限

厚生年金保険料は比較的低い等級で「上限」が来ます。

結果、負担する保険料額が頭打ちとなりますので、受給する公的年金額にも上限ができてしまうことになります。

現役時代に、(平均的な)人の何倍も給料をもらっていたからと言って、公的年金の受給額も人の何倍になる、ということはないのです。

この「上限」は、年金制度発足当初に意図してつくられたものです。

現役時代の格差を老後にまで持ち越さないという、ある種の「平等主義」を反映したものとなっています。

この平等主義は、公的年金が結構オトクな「負担と給付」のバランスだった時代に生まれたものです。

現状の厚生年金保険料負担と年金給付の関係

現在は、事情が変わりました。逆転現象が、おきています。

負担する厚生年金保険料が少ないほど、つまり、給料が少ないほど、負担と給付のバランスが良くなることが確認できます。

理由は、厚生年金の生涯収支が年々悪くなっているからです。

細かい計算をするまでもなく、60歳代前半の年金給付は年ごとに削られています。

2025年には1円も支給されなくなります。

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最終更新:5/22(水) 18:00
マネーの達人

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