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外国人の好み「佐賀」で探る JTB総研、調査に写真活用 イカ、温泉、焼き物…豊富な素材注目

5/22(水) 17:12配信

佐賀新聞

 JTB総合研究所は、佐賀県内の焼き物やバルーン、温泉などの写真を使って、外国人に対する観光地の画像による印象調査を実施した。佐賀は外国人旅行者の延べ宿泊数の伸び率が高いことに加え、食材や器、自然など素材が豊富にある点が研究対象として注目された。佐賀の画像を基にアジア系と欧米系の外国人の好みを探っている。

 画像調査は、人の脳波や視線などを計測することで消費者の心理や行動の仕組みを分析しマーケティングに応用する「ニューロマーケティング」を活用した。2018年12月、7カ国・地域(米、英、仏、中、韓、日、台)の首都圏在住者24人に、地名などの情報を非公開にして画像を見せ、「脳波」や画像に100点満点で点数を付ける「主観評価」を尋ねた。これとは別に19年1~2月、米国人512人にインターネットで主観評価や感想、情報の取得方法などをアンケート調査した。

 調査で使った画像は焼き物(陶器)やバルーン、温泉、神社仏閣、イカの刺し身など18枚。脳波の反応では、アジア系と欧米系ともに焼き物が高評価を得た。アジア系はバルーンなど鮮やかな色彩の画像が好まれた。低評価は、欧米系はカヌー、サイクリングなど、アジア系は祭り(唐津くんち)、神社仏閣(祐徳稲荷神社)などだった。JTB総研の早野陽子主任研究員は「自国の文化に似た画像は反応が低い傾向にある」とみている。

 主観評価では、アジア系は脳波の反応と比較的一致したが、欧米系は温泉や棚田の評価が高く、脳波の結果と異なった。低評価は、欧米系・アジア系ともに朝市や電車といった日常の風景や、色合いが地味な画像だった。欧米系でイカの刺し身が低評価だったことについて、早野主任研究員は「あまりにも自分たちの常識から離れすぎているためか、嫌悪感を覚えるのでは」と分析した。

 欧米系は情報量が多い画像をより長く見る傾向がある。画像の持つ意味を理解しようとしているとし、「活字文化が発達してきた欧米系では“言葉”で背景やストーリーを補足することも大切だ」(早野主任研究員)と指摘する。

 県観光課によると、14年に約9万人だった外国人の延べ宿泊者数は、18年は約37万4千人に伸びて全国3位だった。観光課の担当者は「国や年代、性別などそれぞれの心に刺さる情報を発信していかないといけない」と戦略的な情報発信を模索しつつ、「来た人に満足してもらえるように迎える側の対応も磨き上げなければいけない」と語った。

最終更新:5/22(水) 23:03
佐賀新聞

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