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ウォール街の不人気投資戦略、運用88年の老舗ファンドの好調を支える

5/22(水) 3:22配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): ウォール街でパフォーマンスが最悪となっている取引戦略で、好成績を収めている投資家もいる。

割安株投資は過去10年間にわたり市場全体を下回る成績にとどまってきたが、米イートン・バンス・マネジメントのラージキャップ・バリュー・ファンドは今年、全体のトレンドをよそに運用成績が市場および競合ファンドを上回っている。同ファンドは運用開始から88年と、米投資信託の中で最古の一つ。ボストンに本社を置くイートン・バンスで450億ドル(約5兆円)の運用に携わる最高株式投資責任者エドワード・J・パーキン氏は、正しいメトリックス(指標)に目を向ければ、バリュー投資は勝者になり得ると指摘する。

銘柄選別において株価収益率(PER)や株価純資産倍率(PBR)といった、どちらかと言えば伝統的な指標に限定している投資家は、レバレッジや不十分なキャッシュフローにあえぐ企業に巻き込まれるリスクがあると、パーキン氏は説明。代わりに、イートン・バンスは循環的な景気回復の恩恵を受けることが可能な力強いバランスシートを持つ銘柄を見つけるため、企業価値に注目している。

パーキン氏はロンドンでのインタビューで、「一部の銘柄は割安に見えるかもしれないが、そうした企業は過剰な債務を抱えているか、もしくは持続可能な業績の成長に向けて準備が整っていないかどちらかだ。バリュー投資家であるならば、慎重に行動しなくてはならない。市場のそうした分野には多くのリスクがあるためだ」と述べた。

イートン・バンスの保有株にはクアルコムやウォルト・ディズニー、コンプレッサー製造のガードナー・デンバー・ホールディングスなどが含まれ、こうした銘柄はすべて今年2桁台の上昇率となっている。これらに支えられ、 イートン・バンス・ラージキャップ・バリュー・ファンドは15%、イートン・バンス・フォーカスト・バリュー・オポチュニティーズ・ファンドは16%のリターンをそれぞれ上げている。両ファンドの成績はいずれも今年、競合ファンドの90%余りを上回っているほか、S&P500種株価指数とラッセル1000バリュー指数よりも好調だ。

投資家が高い利益を生み出す企業や低ボラティリティー銘柄に向かう中、高い配当が約束されている割安株のパフォーマンスは2007年以降グローバル株やグロース株にほぼ毎年負けている。ブルームバーグが集計するファクターのうち、バリューは今年最悪のパフォーマンスとなっている。

原題:A Hated Wall Street Strategy Helps 88-Year-Old Fund Beat Market(抜粋)

(c)2019 Bloomberg L.P.

Ksenia Galouchko

最終更新:5/22(水) 3:22
Bloomberg

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