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「姫野ベンチ」の生みの親が語るCFDの実務適用の勘所

5/23(木) 8:40配信

MONOist

 構造計画研究所は2019年5月10日、「SBDソリューションカンファレンス2019」を開催した。同カンファレンスは、CAE(Computer Aided Engineering)を活用したモノづくりに取り組む技術者が知見を共有し、新しい気付きを得ることでより良い製品開発につなげることを目指し毎年開かれている。

画像はイメージです

 今回は基調講演の他、「構造・最適化」「熱流体・粉体」「設計者CAE」「製薬・食品」の4つのセッションに分かれ、計16の事例講演を実施。また、「CFD(数値流体力学:Computational Fluid Dynamics)の実務適用の勘所」をテーマに、理化学研究所 情報システム部 研究開発部門 コーディネータの姫野龍太郎氏が特別講演を行った。本稿では、姫野氏の特別講演の内容を中心にお届けする。

これから流体解析を実務に適用していく際の“近道”とは?

 まず、姫野氏は大手自動車メーカーの技術者であった1990年代当時、コンピュータの進化により、自動車の流体解析が急速に設計の実務に適用されていったことを紹介。「およそ10年間で、エンジンルームの主要部品やドアミラーなど、(サイズでいうと)10mm以上ある部品がデータで再現された状態で計算できるようになった。これほどの進歩は、当時全く想像の付くものではなかった。こうした変化の背景には、約10年で5倍というコンピュータの演算速度の高速化が挙げられる。コスト面でも5年間で約10分の1になった」(姫野氏)という。

 また当時、空力計算を行った際、2次元の計算と実験値が合わなかったことで大変苦労したという。このような出来事に対し、姫野氏は「この経験は非常に重要だ。違うものと比べるのはダメで、理想流体を仮定した方が実験値と計算値が一致する。ここに本質がある。世の中に2次元の流れは存在しない。あるのは3次元的な流れであり、流れが剥離しなければ3次元的な流れの影響はない。剥離が起こると流れは3次元的になる。当時、そのまま2次元での計算に固守し続けていれば発展はなかっただろう。何が枝葉末節なのかを考えて、本質的に重要なものは何かを考える必要がある」と言及した。

 そして、こうした教訓を踏まえ、これから流体解析を実務に適用していく際の“近道”として、姫野氏は「なるべく簡略化することを考えるべきだ」と指摘する。例えば、問題の本質は何かを考え、「ここは省略できそうだ」などの仮定をどんどん取り入れることが重要だという。また、解析を進める上でのアプローチとして、

・いきなり複雑なケースに挑戦しない
・単純なケースから順番に近づけていく

ことを提案する。

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最終更新:5/23(木) 8:40
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