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Intelがアナリストに語った次の一手

5/23(木) 14:20配信

@IT

 2019年5月8日、Intelの投資家向け説明会「2019 Investor Meeting」というものが米国カリフォルニア州サンタクララにあるIntel本社で開催されたようだ(Intelのプレスリリース「2019 Investor Meeting: Intel Previews Design Innovation; 10nm CPU Ships in June; 7nm Product in 2021」)。直訳すれば「投資家会議」。実体はアナリストと呼ばれるような人々向けに今後の方針などを説明する会合らしい。

【画像:次の一手は2019年7月出荷予定の「Ice Lake」】

 決算に関わる重要事項は、すでに別の機会に公表済のはずだし、また市場に向けて新製品をにぎにぎしくお披露目する場でもない。相手がアナリストなので、株価をミスリードするようないい加減な話はできない。とはいえアナリストの人たちに好感を持ってもらいたい。前向きで期待を持てる線に話を持っていきたい、というところであろう。

 直近の話については根拠のある堅い線で経営層が「コミット」した方針を述べ、加えてすでに動いている期待の開発案件をからめて説明するといった場なのだろう。

やっと出てくる10nmプロセス製品

 第1は「なかなか出てこない」「遅い」「トラブっているのか」などと散々な言われようだった10nmプロセスで、2019年7月から量産品の出荷を始めると言いっていることだ。7月出荷ならば、すでにファブで「流動中」のはずだ。モバイルPC用の開発コード名「Ice Lake(アイスレイク)」が最初の製品となるそうだ。

 Intelが量産品というからは、それなりの数量であり、出荷が7月といっているので、この夏にはPC製造者の手元に届かなければならない。時期的にいえば主としてクリスマス商戦向けの仕込みに使われるのだろう。ブツブツ言われていた10nmについてハッキリさせたい、もういい加減なうわさ話は止めてくれ、という印象を受ける。

 その前提として、Intel経営層としては、例の品薄話(頭脳放談「第225回 なぜ『IntelのCPU不足』はなかなか解決されないのか?」参照のこと)はすでに解決済という立場のようである。

 それこそうわさ話だが、Intelはかなり無理やりな手段で出荷数量を増やしているようだ。その1つにコンシューマー向け製品で内蔵しているGPUを「外して」、GPUレスで売っているという話がある。オンチップのGPUは面積的にかなりな割合を占める。そこでの不良に目をつぶり、GPUレス品として出荷すればトータルでのイールド(歩留まり)は相当改善するはずだ。イールドが仮に10%増えれば、すなわち出荷可能な数量は10%増える。これは大きいけれどもInvestor Meetingではそんな説明は何もない。ともかく、現行プロセスでのショート問題は過ぎさった、次は10nmだ、という前向きな姿勢である。

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最終更新:5/23(木) 14:20
@IT

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