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日本に不慣れな妊婦でも、安心して出産できるように。現場を訪ねた

5/23(木) 15:37配信

BuzzFeed Japan

妊婦の10人に1人が外国籍、うち3割がベトナム人ーー。

多くの患者が外国籍という神奈川県の病院で今、新たな取り組みが行われている。

横浜市に隣接する大和市の大和市立病院では、やさしい日本語とベトナム語で行う「ベトナム人妊婦教室」を実施している。

言葉の問題だけでなく、妊娠中の健診回数が少ない国もあることから日本では「未受診妊婦」となってしまうなど、文化の違いや情報不足から来る問題を妊婦教室で解消する試みだ。【BuzzFeed Japan/冨田 すみれ子】

様々な理由で日本に居住し、バックグラウンドも異なる外国人に共通するのは、外国で出産する不安だ。一つ一つ、妊娠初期から分娩まで説明することで不安要素を取り除き、母国語で理解を深めることに妊婦教室が役立っている。

日々、日本人だけでなく多様な国籍の妊婦を診察する助産師の藤井律子さんはこう語る。

「診察室での言語の壁があるので、通訳がいる日に来院してもらうことが多いです。それよりも出身国と日本での、妊娠・出産の文化の違いが大きいです」

同院では週に2回ずつ、ベトナム語とスペイン語の通訳がおり、必要とする患者の診察などで通訳をしている。言語の問題は、通訳がいる特定の曜日に診察に来てもらうことでも解消できるが、文化やしきたりの違いまではなかなか解決できない。

外国籍の妊婦は多様な国籍だが、ベトナム人妊婦は一定数いることから、日本では病院や保健所で開催されている「両親学級」をベトナム人向けに昨年から開始した。ベトナム人参加者からの反応も良かったために継続実施しており、今年5月中旬に3回目を実施した。

健診、分娩予約、体重管理…多くの違い

取り組みは、同県に住む外国人の支援などを行う「かながわ国際交流財団」や大和市、大和市国際化協会などが連携して実施している。

国や地域によって類似点や相違点はあるものの、かながわ国際交流財団や同院によると、頻繁に外国籍の妊婦が驚くのは以下のような点という。

・海外では妊娠中の健診が少ない国が多いが、日本では妊婦健診が14回ある。よって妊婦もある程度お腹が大きくなってから初めて健診に行ったり、14回全ての健診に行かなかったりする。

・日本のように早期から分娩の予約などをしない。

・日本では妊婦の体重管理が重要だという病院もある。一方で海外では「子どもと自分の2人分食べるべき」とされる国も多い。

同教室では、ベトナム人妊婦や出産経験者から聞いたベトナムでの文化や習慣に合わせて、講習内容が作られている。

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最終更新:5/23(木) 15:53
BuzzFeed Japan

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