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ロボットテストフィールド 災害訓練に活用へ 南相馬

5/24(金) 8:58配信

福島民報

 県は南相馬市原町区萱浜の福島ロボットテストフィールドを消防訓練施設として活用し、多様な災害に対応できるよう消防力を高める。洪水や土砂崩落の自然災害、火災、交通事故などを再現したエリアを設け、各消防本部が人命救助の訓練に当たる。毎年のように大規模災害が各地で相次ぐ中、消防職員が被災地や事故現場に近い環境で技術を磨き、県民の安全・安心の確保につなげる。災害対応ロボットの実証試験とも連動させ、研究開発にも生かす。

■今秋にも第1弾 4本部合同

 第一弾の訓練は今秋にも実施する。福島市、相馬地方広域、伊達地方広域、安達地方広域の四消防本部の職員が秋に完成を予定している全長五十メートルの試験用トンネルで合同訓練に臨む。

 トンネル内で複数の車両が衝突して火災が発生し負傷者が出たと想定し、内部の照明を消したり、煙を発生させたりした状況で、人命救助や放水などの訓練を実施する。現場到着時に小型無人機「ドローン」を飛ばして周辺の状況を把握し、適切な初動態勢を整える手法も導入する方向で調整している。

 災害関連エリアにはトンネルの他、来年三月までに水害で一階部分が冠水した住宅を再現する水没市街地フィールドを設ける。ダムや河川を想定した水上・水中訓練ができる大型水槽、住宅やビルが立ち並ぶ市街地を造る。橋梁(きょうりょう)、土砂崩れや倒木、陥没した道路などを整備する。

 トンネル内の事故や自然災害は負傷者の救助や消火に高い技術を要する。だが、現時点で現場を再現できる訓練施設は県内に存在せず、実際の公共施設を使用するには機材の使用に制限が生じる。

 県は災害関連エリアに整備するトンネルなどについて、計画段階ではロボット開発での活用を見込んでいたが、消防職員による実践的な訓練にも使用できると判断した。

 将来的には災害対応ロボットの実証試験と消防訓練との連携を想定している。人的な作業も必要とされる災害現場で高い効力を発揮できるロボットの技術開発に役立てる。

 県は国内トップクラスの消防訓練施設として二〇二〇(令和二)年度以降、県内外の消防本部に活用を促す。県は二〇一九年度に実施する訓練の様子を収録したDVDを作成し、消防庁をはじめ全国の消防本部に配布する。

 県消防保安課は「消防職員の技術向上が期待できる。県民の安全・安心の確保につながる」としている。

最終更新:5/24(金) 8:58
福島民報

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